10: ◆hZ/DqVYZ7nkr[sage saga]
2011/11/30(水) 02:27:08.76 ID:facbNr1eo
〜〜〜
「久しぶりだな、*****。
俺の事を覚えているか?」
垣根は意を決して『*****』の番号へ発信した。
なんで電話なんかしようと思ったのかは本人にもわからない。
多分タイミングというものなのだろう。
『覚えてる。
な、なンか……その……用か?』
「はっ、用がなけりゃ雑魚は一位様に電話もしちゃいけねぇってか?」
『ンなこと言ってねェだろ!
十年ぶりに喧嘩でもしてェのか?あ?』
「カルシウム足りてねぇんじゃねぇの?
少しおちょくったくらいで切れんなよ」
『……』
「まぁ、いい。話は【妹達】【実験】【虐殺】こんだけ言えば伝わるか?」
そうか、と垣根は納得した。
多分自分は一方通行と連絡をとるきっかけ、自分と一方通行が繋がる共通のものを探していたのだ。
そして、それが見つかった。
だから電話をかける事が出来たのだと。
『オーケィオーケィ、つまりは死にてェンだな?
お前まだ研究所だろォ?
今すぐ跳ンでくから出来るだけ遠くに逃げろよ』
「は?いやちょっとまてよ!……って切れてる」
垣根はどうやって実験を完全に凍結させるかの相談をしようと思っていた。
思っていたのだが……。
「ウソでしょお?
……え?
あいつ人の話もっと聞く子だったよね?」
誰も信じられないという環境下での十年間という余りにも長い月日は
素直な少年をどこまでも疑り深く
最悪の結果しか考えようとしない青年へと育てていた。
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