151: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2011/12/03(土) 17:36:09.28 ID:mAbJ85Uao
「こんな状態で言うのは無責任だと思いますが、ミサカは誰にも傷ついて欲しくないのです。ミサカも傷つく誰かを守れるくらい強くなって見せます」
最初下を向いて話していたが、今はゆっくりと、三人の顔を順にみながら、自分の気持ちを必死に話している。
「だけど今はまだ、頼む事しか出来ません。だけど、どうかお願いします!一方通行だけ傷つくなんてそんな作戦は考え直してもらえませんか?」
心の内、全てを吐き出したからか、ミサカの顔はスッキリと清々しいものだった。
「ありがとうよ、だが心配するな。俺も垣根も芳川も、お前らの命を救う為ならどンな痛い事も笑って我慢できる。だから、気にすンな。大切な人の為の苦労は嬉しいンだよ」
言葉をやや選びながら一方通行は言う。
「そンで、これは『俺が完璧に負ける』事が何よりも大切な事なンだ。だから、出来レースみたいな負けた演技じゃだめなンだ。あと、俺は殴られたって傷つかねェよ。そンな事にビビってお前らを見捨てた方が傷つくンだ」
垣根が00001号の頭を撫でる。
「それに傷つくとしても一方通行だけじゃない、現にミサカちゃんも『一方通行が傷ついたら嫌だ』って心を痛めてるだろ?友達ってそういうもんなんじゃないかな?」
そして、最後によく全部言い切ったな、頑張った。と頭を二回、たたいた。
――ミサカが心配する事なんてないね……そりゃそうか、ミサカのお姉ちゃん……だもんね!
ミサカ00002号は頭を撫でられる00001号を見て、一人微笑む。
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