過去ログ - 一方通行「青紫色の携帯電話」
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935: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/04/20(金) 22:29:37.65 ID:o8cvdhgIO

〜〜〜

「みさか? みさか! みっさっかっ!」

「……え? うわぁああ! な、なんだよ! インデックス、驚かすな……あれ? ミサカ、寝てた?」

「お、驚いたのはこっちかも!
……そうなんだよ! 寝ながら泣いてたから、起こしたんだよ」

「え?」

手を頬に持って行くと、確かにその双眸からは涙が溢れていた。

「ミサカ、泣いてる……ミサカ、泣けたよ」

その涙は、ミサカ00001号が与えたもの。
ミサカ00002号が欠けてしまったと思った何かを、ミサカ00001号はうめたのだ。

夢だったのかもしれない、妄想だったのかもしれない。
ミサカ00001号はそんな事を思ってはいなかったのかもしれない。
でも、あれは夢でも妄想でもなく、確かな現実だとミサカ00002号は確信を持っていた。

「バッジ、ミサカのなくなってる」

この日、初めてミサカは泣いた。
そして―― 笑った。

「ありがとう」

天井を見つめ、ミサカ00002号は恥ずかしそうに微笑んだ。

『……』

ミサカ00001号も笑ってくれたような、そんな気がした。

インデックスはわけがわからない、という顔をしているが、何か良い変化がミサカ00002号に起きたという事はわかっているようだ。

―― みさかが救われたなら、それで良かった。
やっぱり、みさかは……笑ってる方が可愛いんだよ!


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