934: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/04/20(金) 22:28:54.63 ID:o8cvdhgIO
『大丈夫ですよ』
「え?」
『垣根さんも言っていたでしょう?
ミサカが死んだくらいで可愛い妹を―― 見捨てるわけないじゃないですか、いつでも貴方を見守ってますよ』
「え? え? 00001号、なの?
どこにいるの?
ねぇ、ミサカに触れて! 抱きしめて!」
毛布から飛び出て、部屋の中を見渡す。
が、目的の人は見つかるわけもない。
「幻、聴? ……はは、ミサカもそろそろ、ヤバイかも、ね」
力が抜け、ペタンと座り込むと、背中から何か暖かい存在に包まれた。
『ほらね? ミサカはそばにいます。
貴方を見守ってますよ。
ミサカの事をいつも考えてくれるのは嬉しいけれど、それだけじゃ駄目なんですよ。
00002号は生きているんだから、だから沢山の事を経験して、沢山の幸せを心に貯めて、笑顔で生きてください』
「で、も……でも、ミサカだけ、幸せになって……い、いの?」
『当たり前でしょ!』
「あ、今の……少しだけ、お姉さまっぽい」
『えへへ』
「へへ」
『……ミサカの大好きな人たちが笑っていれば、ミサカも他のミサカ達も幸せです。
言ったでしょう? ミサカはいつでも貴方のそばにいる。
だから、笑ってください。恋してください。泣いてください。
そして、最後は笑ってください。ミサカ00001号の事は、そんなに考えなくていいですよ』
「そんなの―― 」
『……そうですね、ごめんなさい。
やっぱりたまにはミサカの事、世界中の誰よりも貴方を一番大好きだったミサカ00001号の事を思い出してください』
「あ、あったり、まえじゃん!ミサカだって、00001号のこと……一番大好き、だもん……ありがとう―― お姉ちゃん。
ミサカ、頑張るよ。頑張って、幸せになるよ」
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