過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.12
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570: ◆WNrWKtkPz.[sage]
2012/05/15(火) 21:07:54.69 ID:eaGLKJHto
「そう、ですか……お兄さんは記憶がなくてもお兄さんなんですね」

どういう意味だろうか?あやせに意味を尋ねたいが、あやせの表情があまりにも真剣なので躊躇ってしまう。

「お兄さん、お願いがあります。目を瞑ってもらえませんか?」

「別に良いけど、何をするんだ?」

まさかとは思うが、記憶について黙ってた罰だとかと言って平手打ちなんてしてこないだろうな?

「記憶について黙ってたことに対するお仕置きです」

「嫌な予感が当たっちまった……」

「どういう意味です?」

「いや、なんでもない。それより、あんまり跡が残るようなことはしないでくれないか?」

もしも顔に手形の跡が残ったりしたら情けなさすぎる。

「大丈夫です。お兄さんが思ってる様な痛みはありませんから。」

含みを持たせた様なあやせの言い方は気になったが、言われた通りに目を瞑り覚悟を決めて刑の執行を待つ。

「………………」

目を閉じているせいで周りの情報が音以外なくなってしまい、不安になってくる……。
そんなことを考えていたら、不意にいい匂いがしたかと思うと、俺の頬に柔らかい感覚が押し付けられた。

「わたしからのお仕置きは以上です。桐乃からのお仕置きはもっと覚悟しておいた方が良いですよ?」

「あやせ……?」

閉じていた目を開くと、心なしかあやせの顔が赤い気がする。まさか本当にあやせがお、俺の頬に……?
俺の表情から言いたいことは察したのだろうが、あやせはそれ以上は説明してくれる気はないようだった。

「それではわたしはこれで帰りますね。お兄さんもお体に気をつけてください。失礼します」

「え?ちょ、お、おい?」

こっちには何の説明もしないで、言いたいことだけ言ってあやせは帰ってしまった。
ていうか何?もしかして俺、年下の綺麗で可愛い女の子にキスさてたの?

結局俺はその日、モヤモヤとしたものを抱えたまま眠れない夜を過ごすことになった。


おまけのあやせたん
「お、お兄さんに……キス……しちゃった……」



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