過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.12
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◆k4qYXRI5uY
[sage saga]
2012/05/17(木) 22:33:05.35 ID:c+4/7Sun0
「ん………?」
眩しい光を瞼の裏に感じながら爽やかな風が俺の髪をなびかせた。
目を薄く開くと大空と太陽の光が写った。
鷹が悠々と空を泳ぎ、鳥の鳴き声が耳に心地よく響く。
気持ち良い草の感触にもう一度眠気を覚えるがどうにか我慢して勢い良く起き上がった。
世界が二つに分かれた気がした。
酷く歴史を思わせる悠久の森
神々しさを覚える無限の空
深く、包み込む様な優しい音色を奏でる森の木々達。
一匹の鷹が自由に泳ぐ何も無い、青い空。
命の全てを詰めて出来ているような綺麗な空気。
目を瞠り、壮大な景色に感動を覚える。
………だが、その感慨は長く続かなかった。
壮大な景色にいきなり文字が浮かび上がったのだ、酷く機械的で、この場に似つかわしくない字が。
『 高坂 京介 Lv1
装備
武器 血
防具 薄汚れた庶民服
道具 説明書 』
「なんでやねん!」
ひとまずツッコみの言葉が思い浮かばなかったので何にでも通じるツッコみで間に合わせる。
やばい、何だこれ。
完璧訳分かんない事になってんじゃん。最早世界観も何も無いからね? 無茶苦茶だからね?
『そんな事はありません』
「誰!?」
響くような奇妙な声が聞こえてくる。何処からかは分からなく、どうにも姿も見えないらしい。
『まぁ、ぶっちゃけ説明書読んだら分かんじゃね?』
「そこはぶっちゃけていいのか!? もうちょっと不思議な感じでいこうよ!」
『え〜、だって面倒くさいじゃねぇかい? 第一に私はもう334年も生きているからこんなゲームはやり飽きてんだよ』
「ちょっと待て、お前があの駄菓子屋っぽい店の人なら一言言っておくぞ? お前は確か234歳だと言っていた筈だ」
『はぁ、はっきり言って私、120歳くらいから自分の歳数えるの止めてるから。だって数える意味が無くなってくんだもん』
「………あぁ、そう、そうですか……」
おいおい、もう勘弁してくれよ。なんでこんな訳分かんねぇ場所に来なきゃいけねぇんだよ。
あれだよ? これってもうあれじゃん。本当勘弁してくれよぉ。
もうこの頭のネジが十本中九本くらい吹っ飛んだ姉ちゃんとも会話したくねぇよ。
っていうか本当に魔法使いみたいな力持ってんだったら俺を元の世界に帰してくれ。一分一秒でも早く普通のゲームを買って家に帰りたい。
『帰りたければゲームをクリアするしかねぇわな。ほれ、とにかく説明書を読んで見れ』
何やら喜色に富んでいる声音に顔を顰めると適当に返事をしてバッグの中から説明書を取り出す。非常にカラフルで絵も可愛い、っていうか萌え絵だった。
ま、まぁとにかく開いてみよう。きっと内容は大丈夫な筈だ。
「え〜と、なになに? 《仲間を集めて魔王を倒そう!》………」
アバウツッッ!
なんていうアバウトさ! 説明も何もあったもんじゃねぇ!! こんなのが実際にあったら苦情殺到どころじゃないぞ!?
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