過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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2: ◆ES7MYZVXRs
2011/12/04(日) 14:13:55.75 ID:McvQY9qko

だが意外なことに、インデックスはその言葉にピタリと固まってしまった。

ゆっくりと上条の頭から離れて、一瞬何か言いそうになるインデックス。
しかし彼女はそれを無理矢理飲み込むように俯いてしまった。

上条はそんなインデックスの行動に首を傾げる。
そもそもこの話はイギリス清教からの要請ではあるものの、最終的な決定権は本人、つまりインデックスにあった。
その上で彼女は、今までの生活を捨ててイギリスでの生活を選んだ。

「そ、それはそうだけど……」

「なら引き留めるわけにはいかねえじゃねえか。誰かのためなんだろ?」

「……私の力はここよりもイギリスの方が役に立つんだよ。イギリス清教も手伝ってほしいって」

「確かにここは科学まみれで、イギリスは魔術師の国だしな」

インデックスは魔道書図書館とも呼ばれ、頭に十万三千冊の魔道書を持っている。
それ故に魔術に関しての知識は凄まじく、解析能力に関しては右に出るものがいないくらいだ。
そんな存在がこんな科学の最先端を行く街にいる事は奇妙なことなのかもしれない。
例えるならば、サッカーの天才にバットやグローブを持たせて野球場に飛び込ませるようなものか。

「それにしても、お別れなんだから私的にはもっとこう…………まぁいっか。とうまだもんね」

インデックスはそう言うと、小さく溜め息をつく。
といっても心の底からがっかりして、というものではなく、ただ呆れているだけのようだ。その表情にはなぜか小さな笑みも見える。

「……? えっと、そんで、出発はいつだ?」

「明後日なんだよ」

「また急な話だな……。そうだ、そんじゃ明日はお別れパーティーでも開くか! 土御門あたりなら良い場所知ってそうだしさ!」

上条は急な展開にもそれほど動じずに、ポンと手を叩いて提案する。
魔術絡みでは、いきなり空港に置き去りにされたり、飛行機から突き落とされたりしている上条なので、このくらいの急展開には慣れっこだ。
……そんな事を思い出すと自然とガックリきてしまうのは何故だろう。



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