過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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◆ES7MYZVXRs
[saga]
2012/11/28(水) 00:25:17.06 ID:NuCo0RDNo
食蜂はすぐに地面に両膝をつく。
朝と言えども、周りにはそれなりに人もいる中で、何の躊躇いもなく。
これには流石の美琴も慌てた様子で、
「じょ、冗談に決まってんでしょ!! 何してんのよ!!」
「短髪……」
「うぐ……ほ、ホントに冗談だって……。ていうかまさかやるとは思わなかったし……」
「俺としてはもうああいう事をしないって約束してくれるだけでいいんだけどな」
「うん、私も他のみんながそれでいいならいいんだよ。元々怪我させられたのは私じゃないし」
「アンタ達、相変わらずのお人好しね。……まぁ私もこれからの態度で判断してやらなくもないけど」
「……ありがとうございます」
上条は食蜂の声を聞いて眉をひそめる。
その声には何か生気というものが完全に抜け落ちている。
放っておいたら自然とどこかへ消えてしまうのではないか、そんな予感さえも覚えた。
他の者は気にするな、放っておけというのかもしれない。
あそこまでやられた相手を気にかけることはないと。
だが、上条はそれで納得出来ない。
気付いてしまったら放っておけない。
いつだって上条はそうやって生きてきた。
「なぁ、どうしてあんな事をしたんだ? やけに人と人の繋がりとかを否定してたけど」
「……たぶん、認めたくなかったんです。私の周りにはそんなものはなかったから。
だから勝手にそれはこの世に存在しないと決めつけて、見えないふりをし続けたんです」
「…………」
「どうしようもなく子供な考えですよね。呆れるくらいに」
「いや、それは……」
上条が口を開いた瞬間、駅に電車が入ってきた。
まるで狙ったかのように話の腰を折られて、上条は電車を見て少し嫌そうな表情をする。
美琴は寒そうに手をこすり合わせながら、
「とりあえず電車乗らない?」
「うん、私も早く駅弁食べたいんだよ!」
「それでは……私はこれで」
食蜂はまた深く頭を下げると、上条達から離れて行こうとする。
上条は、そんな彼女の腕を掴んだ。
ここで彼女を一人にしたくはなかった。
「え……?」
「どうせ目的地は同じなんだし、一緒に行こうぜ」
「でも、私なんかが居たら空気が悪くなりますよ」
「そんな事ねえよ。二人もいいだろ?」
「うん、私は構わないんだよ」
「ていうか食蜂はいい加減そのキャラやめなさいよ。こっちまで調子狂うわ」
「…………」
若干困惑した様子の食蜂。
上条はそれを見て小さく笑うと、そのまま彼女を引っ張っていった。
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