過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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808: ◆ES7MYZVXRs[saga]
2013/09/19(木) 05:12:16.47 ID:EJeQ9ZV8o

食べ物に関してこちらの財布の心配をする。
少し前の彼女であれば驚きを通り越して、偽物なんじゃないかという疑いさえ抱くレベルだ。
それだけ彼女は大きく変わった。

ただ、こうしてよく見ると、外見的なものでも大きく変わったような気がする。決定的に、何かが。

上条は頭を捻って彼女を凝視する。
何だろうか。これは目の錯覚だろうか。触れたら壊れる幻想なのだろうか。

「……うーん」

「ん、どうしたのとうま? そこまで凝視されるとちょっと食べにくいかも」

「あ、いや…………なぁインデックス」

「なに?」

「お前整形した?」


ボキッ!! と。
コタツの中でインデックスの足が上条の急所を捉えた。


「ごっ、がああああああああああああああああ!!!!!」


ジタバタとのたうち回る上条。
これはマズイ、息が止まりそうだ。ゾーンに入れば何とかなるレベルを超えている。

はるか昔ビッグバンが起きて宇宙が誕生し、そこに地球という惑星が誕生し、そこには海があった。
海にはやがて生物が生まれ、数を増やして陸上で生活するものも現れた。
猿が進化してヒトになり、知能を活かして道具を使い、文明を築いて地球を支配しているといってもいい程の生物となった。

……いや、ダメだ。こんな事を考えていても股間の激痛は収まらない。
もう何か現実逃避の妄想も巨大隕石激突によって強制終了させられる勢いだ。

そんな地獄の痛みを知らない、そしてこれからも知ることのない少女がプンスカと頬を膨らませて、

「もうっ、いきなり何言ってんのかなとうまは!!」

「おごぉぉぉぉぉおおおおううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……!!!!!」

「……と、とうま? 大丈夫?」

当然大丈夫じゃない。大丈夫であるはずがない。

流石に心配になったのか、インデックスはコタツを出てこちらに回り込んでくる。
それでも、どうすればいいのかは分からないようで、オロオロとしながら、

「えっと……ご、ごめんなさい。どうすればいいのかな……ソレ……」

「…………」

上条当麻は男子高校生だ。
同時に食蜂操祈やレッサーといった肉食系女子の攻撃にも動じない紳士でもある。

だが、もう一度言おう。上条当麻は男子高校生なのだ。
そして、男子高校生が銀髪碧眼の美少女に自分の股間をチラチラ見られながら「どうすればいいのかな」なんて聞かれたのだ。

(いや仕方ないよね。うん、仕方ないよ。ただハッキリしているのは俺は青髪ピアスみたいな変態じゃなくて、健全な精神を持ったまともな人間だという事で……)

「とうま?」

「その涙目上目遣い首傾げやめてください!!!!!」

「???」

上条の都合などお構いなしに、インデックスはベキバキと心の障壁を崩しにくる。
負けてはいられない。もしこの壁が崩れ去った時、その奥からは青髪ピアス化した上条さんが満を持して登場するかもしれないからだ。



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