過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
1- 20
810: ◆ES7MYZVXRs[saga]
2013/09/19(木) 05:13:44.66 ID:EJeQ9ZV8o

美琴も、目の前の変態の表情がどこか恍惚としている事に気づくと、顔を青くして電撃を止めた。
そして、ガックリと肩を落として頭を押さえると、

「……はぁ。アイツにはフラれるわ、帰ってきたらベッドが変態に好き放題にされてるわ。私が何したってのよ……」

「うふふふふ、お姉様はもはや存在そのものが美しすぎて罪…………へ?」

「なによ」

「…………あ、あのぉ、今お姉様、何とおっしゃいました? 『アイツにフラれた』……?」

「あれ、言ってなかったっけ。そうなのよ、旅行中にアイツに告白したら『インデックスが好きだ』ってさ。あーあー、思い出したらまた凹んできた」

白井の思考が完全に停止した。

「…………」

「ったく、まぁあのシスター相手だとやっぱキツイってのは分かっ…………黒子?」

「…………」

「おーい黒子どうした? 電撃で麻痺っちゃった感じ?」

時間の経過と美琴の声により、徐々に白井の脳が活動を始める。

さて、まずは落ち着いて事実確認をしよう。
何が起きているのか、それを正確に理解する。これは風紀委員の仕事においても大切な事だ。

「お姉様の言う『アイツ』というのは上条さんに間違いありませんわね?」

「うん、そうだけど」

「そしてその告白というものは、愛の告白という事でよろしいのでしょうか?」

「そ、そうよ。いちいち確認すんなっつの、こっちだって恥ずかしいんだから」

「…………」

「あー、それと……」

しばらく美琴の説明が続く。
聞けば聞くほど複雑に絡み合った中での告白だという事が分かる。

美琴が説明し終えた時、白井は笑顔だった。

……なるほど、なるほど。
やっと上手く整理できた事に、白井は満足感を覚えながら、

「つまりは、わたくしは類人猿を殺せばいいのですね」

「やめい」

再び美琴のチョップが頭にめり込む。
まさしく作業のような一撃だ。それこそ続々と運ばれてくる刺し身にツマを乗せていく簡単なお仕事のような。
人間の頭を次々と叩いていくというのは精神的にマズイ気もするが。

すると美琴はふと首を傾げて、

「あれ、でもアンタの反応っておかしくない?」

「何がですのおおおおおおおおおおおあんの類人猿がァァあああああああああああああああああ!!!!!!」

「いや、だってアンタって私とアイツが接近している度に暴走してなかった? それなら」

白井の絶叫がピタリと止まる。

「…………わたくしにとって、お姉様と上条さんが付き合わないというのは、むしろ良い知らせなのでは、と?」

「え、あー、うん」

「……確かに言われてみれば、少々おかしいですわね」

白井は少し考える。
自分にとって大切なお姉様を、他の男に取られることが嫌だ。その気持ちに従って今まで上条を攻撃したりもした。
だが、こうして実際に二人が恋仲にならない事が決まって、白井の中では上条への怒りが芽生えた。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1634.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice