過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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995: ◆ES7MYZVXRs[saga]
2014/05/01(木) 02:56:13.88 ID:wiguRyO8o



***



エツァリもまた、妹達(シスターズ)と同じ行動をとっていた。
つまり、騒ぎを起こしてアンチスキルの目を引いているのだ。

既に数ヶ所に渡って騒いだ後、今は使われなくなった研究室の中に身を隠している。
暴れる、隠れる、暴れる、といったローテーションだ。

「……相手がアンチスキルだとやり過ごしやすいですね。暗部と比べると随分とぬるい」

「はっ、そもそもそんな平和ボケした奴等を相手にしている時点で恥に思わないのか。
 いや、それ以上に、好きな女を取られた相手に協力する事自体がどうしようもなく情けない事か」

「あの、なぜショチトルまでここに?」

「貴様がしょうもない事で捕まれば、貴様に負けた私の名前にも傷がつく。ただそれだけだ」

これは本当に照れ隠しなのだろうか。
トチトリ曰くそういう事らしいのだが、本気で言っているようにしか思えない。

「なんだ、その目は」

「あ、いえ……それと彼に協力する理由はちゃんとありますよ。
 ほら、彼がインデックスさんと恋人になる事があれば、御坂さんへのアタックも楽になりますし」

「…………」

「……冗談です」

完全に汚物を見る目で見られたので、エツァリは付け加える。
目を細めて、自嘲気味な笑みを浮かべて。

「ただ、自分はいつだって彼女に味方したい、それだけですよ」

「御坂美琴はむしろあの男の告白を止めたいと思っているんじゃないのか?」

「どうでしょうね」

口ではそう言いながらも、エツァリには何となく分かっていた。
自分が惚れた少女が、どんな人だったか。
この展開で、彼女は何を望むか。

それに協力した結果、恋敵とも言える相手を助ける事になっても、彼にとっては一向に構わなかった。



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