過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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◆ES7MYZVXRs
[saga]
2014/05/01(木) 02:55:47.64 ID:wiguRyO8o
ジュッ、と雪が麦野の能力に触れて音をあげる。
これはアイテムにとっては簡単な仕事だ。
それでも、失敗は許されない。
今まで色々あったが、最後くらいは綺麗に終わらせたいものだ。
浜面にはもう随分と情けない姿を見せてしまった。
だからせめて、ここで麦野沈利の強さというものを示した方がいいだろう。
麦野は小さく微笑む。
「よし、やるか。頼りない浜面の尻拭いをさ」
***
妹達(シスターズ)検体番号10032号、御坂妹はぼんやりと空から降ってくる雪を眺めていた。
知識では知っているし、他の個体を通して見たことはあるのだが、この御坂妹が直に見るのは初めてだった。
やはりこうして実際に見てみるのは違う。
素直に綺麗だ、と思えた。
『10032号、何をサボっているのですか、とミサカ10039号は注意します』
『ミサカ達には、あの少年を全面的にバックアップするという目的があったはずです、とミサカ13577号は思い出させます』
「……すぐに任務に戻ります、とミサカ10032号は応答します」
御坂妹はゆっくりと立ち上がる。
手には鋼鉄破り(メタルイーターM5)、強力なライフル銃が握られている。
ここでいう任務というのは誘導だ。
同時多発的に複数の地点で騒ぎを起こす。
それによって、各地に配置されているアンチスキルを本来の持ち場から動かすのだ。
アンチスキルに与えられている任務は、雪の影響による交通整理。
それは重要度でいえばさほど高いものでもなく、例えば今彼女が手にしている銃をぶっ放せば、こちらを優先するのは当然だ。
『ですが……これは学園都市への反逆行為なのでは? とミサカ19090号は指摘します』
「立場がまずくなった時は、食蜂操祈に洗脳されていたという事にしましょう。
あの少年からの好感度を上げて、ライバルを陥れる。一石二鳥です、とミサカ10032号は提案します」
他の個体も次々とその提案に賛成する。
何とも妙な部分まで人間らしくなってきたものだ、と例のカエル顔の医者は言っていた。
妹達(シスターズ)にとって、上条は大切な恩人だ。
それぞれの個体が、彼にとっての特別な存在になりたい、そういった感情を持っている事は確かだ。
それでも、基本的に彼の助けになる事であれば、どんな事でも協力したいという意思を持っている。
そう、これは、紛れも無く自分の意思だ。
「任務を開始します、とミサカは宣言します」
引き金にかかった指に力がこもる。
直後、各地で凄まじい銃声が一斉に響き渡った。
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