過去ログ - 魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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437: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/15(木) 04:03:13.93 ID:59deYyZzo
唇が離れる。
もはやどちらのものかとも知れない唾液が、繋ぎとめようとするように糸を引いた。

どちらとも、呼吸が荒い。
酸素を取り入れる事すら忘れ、互いの唇を、心を求め合っていたのだから。

勇者「……しよう、か」

その言葉を合図に、体を起こし、身を包む衣類を取り去っていく。
背中合わせに、勇者はシャツを脱ぎ、ブーツを放り捨て、ズボンを荒っぽく脱ぎ捨てる。
堕女神はショールを折り畳んでエンドテーブルに置き、ドレスをゆっくりと脱ぐ。
互いが、背中越しに衣擦れを聞き、ひりひりと増していく熱い空気を感じる。
最後という哀しさを、無理やりに焼き切ろうとするかのように。

勇者が全てを脱ぎ去って向き直ると、彼女は下着を足首から抜き、一拍遅れて振り向いた。

堕女神「…どうか、私を満たして下さい。あなたが去った後も、忘れぬように」

言葉が、勇者の耳に届く。
数秒の後、勇者は彼女を、真っ白いキャンバスの上に優しく押し倒す。
立てられた腕の間で、彼女は見つめてくる。
在りし日の神性を取り戻したかのような、優しく輝く微笑みを湛えて。


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