184:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/01/06(金) 16:51:58.18 ID:j9l2fNx60
結衣「……行かないでよ」
あかり「結衣ちゃん……」
結衣「知ってるんだよ。あかりのこと、私はよく知ってるんだよ。なんで進学校に行こうとしてるのかも、大体察しがつくんだよ……」
結衣ちゃんは下を向いたままで、あかりはもう何が何だか分からなくて。
でも結衣ちゃんは知ってるのは当たり前なんだって思った。
だって、あかりは結衣ちゃんがどうしてこんなになってるのかわかってて。
それでも、進学校に行くのをやめようって思わない、悪い子なんだって知ってるから。
あかり「結衣ちゃん、あかりの考えは変わらないよ」
結衣「あいつだったら変えるの?」
あかり「……変えないよ」
結衣「約束してよ。絶対に変えないって、これで変わったりしたら私、あかりを許せなくなる」
弱弱しく小指が伸びてきて、それは指切りを望んでるんだなってわかった。
あかりの考えが変わることなんてないよ。
だからあかりは杉浦先輩の助けをしてるんだから。
それに、もしもそれで変わってしまったら結衣ちゃんが不幸になっちゃう。
あかり「うん、約束は守るよ。あかり、約束だけは守るの得意なんだ〜」
伸ばされた小指に小指を絡めて、指切りげんまん。
子供みたいな無邪気な行為だったらよかったのにって思っても、やっぱりそんな軽いことに思えない。
結衣ちゃんはすごく悲しんでて、あかりはそれを抱き締めてあげた。
でも、それが結衣ちゃんにとってうれしいことなのかと聞かれたら、多分ただの慰めになっちゃうんだってわかる。
だって、あかりは結衣ちゃんから告白されて、それを断ったことがあって、その時もこうやって抱きしめてしまったのだから。
332Res/258.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。