過去ログ - 京子「アッカリーン」
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228:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/01/24(火) 15:02:54.38 ID:+AAoU0zT0
ちなつちゃんの手が肩に乗る。
とても力強く、下を向いていた顔があげるくらいに強い力。
肩が砕けてしまうんじゃないかって思えてきて、私は何も分からなくなってきた。

ちなつ「京子先輩! お願いです、気付いてください!」

何を気付けって言うんだ。
私の口はその言葉を出すことはできなかった。
心で悪態を吐きながら、もう目からあふれ出る涙を止めることができなかった。
純粋に、こうしてちなつちゃんに責められていることが怖くて、もう考えることなんてなにもなかった。

京子「こわい、こわいよ」

ちなつ「京子先輩……」

京子「わかんない、わかんないよ。なんで、こんな風に怒られなくちゃいけないの……」

誰か助けに来て、そう心の中で願いながら誰も助けに来てくれない。
もう動きたくなかった。
地面に着いた膝が寒くなって、体全体が寒さに震えて、でも頬に感じる暖かい涙だけが妙に優しく感じた。
悲しいから、怖いから、それから少しでも気を紛らわすように、私は泣き続けるしかなかった。

ちなつ「どうして、わかんないんですか」

京子「だれか……」

耳を塞いで、もう何も聞こえないように私は振舞う。
本当に何も聞きたくないから、早く終わってくれればいいなんてそんなことを思ってた。
だから、ちなつちゃんの手が私から離れても、私は耳から手を外そうとしなかった。



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