230:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/01/24(火) 15:42:26.04 ID:+AAoU0zT0
それだけ言ってちなつちゃんは公園から姿を消して、私のそばにいてくれるあかりだけが残った。
まだ泣きやまない私を、あかりがなだめるように背中を優しく撫でてくれる。
こぼれおちる涙がしょっぱくて、でも手を動かせなくて私はしばらく泣いたままだった
あかり「京子ちゃん、ごめんね。あかり、京子ちゃんが泣く前にここに来られなかった」
そう言ってあかりは私を後ろから抱き締めてくれる。
懐かしかった。
泣いてる時、こうやって抱き締めてくれることが多かったから、でも、それが少しだけ私の心を痛めた。
あかり「約束、守れなかったね……」
約束、そう約束。
あかりは私を幸せにするために一緒にいなくちゃいけない……
私は今不幸せだった。
ちなつちゃんに責められて、涙を流して、またあかりに気遣ってもらっている。
あかりが近くにいると、心が痛いんだ。
ムカムカしてくるとは違うけど、痛いんだ。
だから、自然と。
私はあかりの手を振り切って。
走り出した。
後ろから私を呼ぶ声が聞こえる。
心配してくれる音色が聞こえてくる。
でも、今のそれが私には猛毒のように感じられて。
逃げ出さずにいられなかった。
公園を飛び出して、そのまま急いで家に向かう私の目からは、また涙がこぼれていた。
どうして、涙が零れるの?
空を見上げると、白いものがちらほらと目について、雪が降ってきたことを理解した。
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