307:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/10/04(木) 23:39:58.14 ID:W1gLbwPW0
ちなつ「わざわざ場所変えちゃうのが、あかりちゃんらしいね」
あかり「そうかな……、そうかも」
はにかみながら笑って、ちなつちゃんに顔を向ける。
やっぱり、ちなつちゃんの顔は真剣そのものだった。
少しだけ、言葉を切り出すのを迷ってたように、少し間を置いてからちなつちゃんは口を開く。
ちなつ「京子先輩のこと好きなんでしょ?」
すぐに心が揺れたのが分かって、でも、それを表に出すのはなんだか嫌だったから、必死に心を殺して笑う。
多分、結構怖い顔になってる気がする。
ちなつちゃんの表情が曇る。苛立ってるみたいだ。
ちなつ「あかりちゃん、なんでそんなに頑なに拒むの」
あかり「拒んでなんて無いよ。京子ちゃんのこと、好きだなんて思ってない」
ああ、自身の言葉に心が揺れたのが分かった。
傷ついてる。自分の言葉で、本心を否定するたびに心が痛んでしまう。
でも、仕方ないよね。
ちなつ「京子先輩が幸せになるための道具だから?」
あかり「………」
その言葉に、一瞬心臓が止まったような感覚に見舞われて、ちなつちゃんから目線を逸らしてしまった。
見ていなくちゃいけないって分かってるのに、その言葉だけで目線を逸らしてしまった。
公園の中、ちなつちゃんの視線を受けながら、どうすればいいのか分からないままで、ただ手を握ったり開いたりして思考が止まらないように勤めるしかなかった。
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