315:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/11/03(土) 16:48:17.97 ID:hmXVQoDF0
綾乃は言った、所詮代わりにしかならないって。
恋で好きな人の代わりになる人が、本当に幸せになれるかどうかなんてわからないけど、京子の隙間を埋める存在になっても幸せなんてあるわけないと、そう言ったのだ。
結衣「本当にそれでいいの? まだ京子だって」
綾乃「それ以上は、罰金バッキンガムだから」
結衣「ぶふっ」
いきなり雰囲気が壊れたってわかった。
ああ、私の噴き出す癖はどうにかならないかなと、顔を赤くしながら頭を掻く。
綾乃の方も、まだ言うことがあったのかもしれないけど、この雰囲気じゃ話すことじゃないってわかったのかもしれない。
一度深呼吸をして、零れた涙をハンカチで拭いてから私を見る。
綾乃「あ、あたしが諦めたんだから、歳納京子にはちゃんとした答え出してもらわないとね。あと赤座さんにもね」
結衣「そうだね。実は正直な話、もう二人が付き合い始めてたら、どうしようかって思ってたところなんだけどね」
綾乃「うわぁ、遠まわしに良かったとか、言ってくれるわね」
そう笑って言ってくれるだけでも、私は結構救われたと思える。
だから、後は私があの馬鹿に行動を起こさせなくちゃいけないわけだ。
結衣「ありがとう杉浦さん」
綾乃「歳納京子の事、まかせるわね。あたしができるのなんて、できても助言くらいだから」
そう言って綾乃は微笑んで、私は生徒会室を後にする。
ここまで、人に迷惑をかけてる二人に、内心呆れながら、幼馴染であり、友人として、それに好きなあかりの為に、やれることをしよう。
思った以上に、ちなつちゃんの影響を受けてるんだなって、思いながらそれが少しうれしくもある私を意識して、少しだけ笑みがこぼれた。
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