過去ログ - アンリ士郎「あ、次の試合いつだっけ。」 嫁ライダー「安価で決めましょう」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2012/01/20(金) 15:58:45.23 ID:YeL03Idp0
たたきつけるような風が吹いて、窓が軋んだ。
耳を塞いで寝返りを打とうとした、そのときだった。
悲鳴が聞こえた。
細い悲鳴。聞き覚えのある声だ。
その叫びが恐怖に彩られていたことよりも、意外なほどの声の近さに彼は驚いた。
遅れて、もう一度悲鳴が響いた。同時に、なにかが荒々しくぶつかる音がした。はっきりと風の音が大きくなる。
それほど長くは迷わなかった。
「――おいで、マキリ・ゾオルケン」
不意に名前を呼ばれ、彼は寝台に上体を起こした。
即座に警戒レベルを最大に。
邸内一帯の索敵と、邸外周囲の迎撃装置・防犯装置を起動させる。
普段と変わらぬ様子にかすかな嫌な気配を覚えて、彼は寝台を降りた。
客間の間取りへ降り、ゆっくりと部屋の入口に向かう。
重い樫のドアを開け、薄織物の寝衣をまとうだけの姿で部屋を出た。
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