過去ログ - 妹の手を握るまで
1- 20
508:以下、あけまして[saga]
2012/01/03(火) 01:43:09.08 ID:eLdT6SB4o
妹ちゃんの発言には深い意味はなかったのかもしれない。両親が要職について多忙な家庭で、兄妹ふたりきりで過ごして来た妹なら持つであろう当然の感想だったのかもしれない。
だけど。その時あたしの脳裏に突然委員長ちゃんの言葉が再生された。

『まあ、妹ちゃんもある意味あんたと同じマイノリティなのかもしれないね』

以下略



509:以下、あけまして[saga]
2012/01/03(火) 01:46:54.55 ID:eLdT6SB4o
その日は朝自宅で見た天気予報では曇りのはずだったんだけど。授業が終わり間近に迫った学園祭の実行委員会の会合が終る頃には、結構な土砂降りになっていた。あたしは、傘を持ってこなかっ
た妹ちゃんと相合傘で、いつもの仲間たちと一緒にカラオケに向かおうと校門を出ようとしていた。今日のカラオケには先輩と先輩の友だちも来るようだった。普段なら絶対に顔を出すことすらな
かったどろうけど、妹ちゃんは先輩に気を遣ったのか、あたしも行くよと言い出したのでそれに付き合うことにしたのだ。先輩達は先に行ってるみたいなので、あたちしたちはうるさいくらいに傘
を叩く雨の中を街中のカラオケに向かおうとした時だった。

以下略



510:以下、あけまして[saga]
2012/01/03(火) 01:47:31.41 ID:eLdT6SB4o
あたしはようやくその時我に返って、妹ちゃんに質問した。

「妹ちゃん、知り合いなの?」

「・・・・・・うん。お兄ちゃ、兄貴。お母さんに言われて迎えに来たんだって」
以下略



511:以下、あけまして[saga]
2012/01/03(火) 01:49:06.37 ID:eLdT6SB4o
その夜のカラオケのことはよく覚えていないけど。妹ちゃんが早く帰ろうとして、先輩や先輩の意向を忖度した周りの子に引き止められていたのはかすかに覚えている。
その時の先輩の態度はひどかった。妹ちゃんへの普段の鬱積お酒の力を借りて迸り出たみたいだった。周りに女の子がたくさんいたのも、先輩の気が大きくなった要因かもしれない。
あたしは何とか、終電前に密かに妹ちゃんをカラオケから脱出させることに成功した。

そして。自分でもどういう衝動に駆られたのかは今もわからないんだけど。何とか先輩から引き剥がした妹ちゃんをカラオケ店の出口まで送った時に、あたしは妹ちゃんにお兄さんのメアド教えて
以下略



512:以下、あけまして[sage]
2012/01/03(火) 01:50:08.64 ID:eLdT6SB4o
今日はこれで本当におしまい
これから録画したバクマン。を見るので

また明日


513:以下、あけまして[sage]
2012/01/03(火) 01:55:24.18 ID:RVY2MB2DO
まさか更新されてるとは……

乙!


514:以下、あけまして[sage]
2012/01/03(火) 02:27:36.37 ID:0yU6ZAyDO
素晴らしい…
一気に読んだけど金払ってもいいレベル




515:以下、あけまして[sage]
2012/01/03(火) 02:37:23.64 ID:kST6W0pDo
先が見えないね


516:以下、あけまして[sage]
2012/01/03(火) 03:55:14.32 ID:uJQMytYIO
いいね
先輩は高校生で飲酒か
委員長は苦労しそうだなぁ


517:以下、あけまして[sage]
2012/01/03(火) 04:25:52.06 ID:Fb8dYnWIO
委員長は先輩を飼いならしてるので大丈夫です


518:以下、あけまして[saga]
2012/01/03(火) 11:15:14.42 ID:eLdT6SB4o
今日で休みは終了
明日以降は更新ペースが落ちると思います

今日は数レスづつだらだらと投下予定です

以下略



1002Res/743.85 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice