過去ログ - 妹の手を握るまで
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584:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/07(土) 22:38:41.95 ID:YsVY+4Y9o
車が湘南に向かう高速に乗った後、あたしはお兄さんに断って妹ちゃんへのメールを打ち始めた。決して妹ちゃんへの嫌がらせでも勝利宣言のつもりでもなかった。あたしは昨日協力してくれた妹ちゃんには全てを報告する義務を感じたのだ。ただ、今にして思うとお兄さんの特別な人になれた優越感から、それを誰かに聞かせたいという意識はあったのかもしれない。そうでなければ、妹ちゃんを傷つけるこんなメールを出す必要なんてなかったのだから。


from:妹友
sub:昨日はありがとう!
以下略



585:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/07(土) 22:39:10.67 ID:YsVY+4Y9o
デートの後、自宅まで送ってくれたお兄さんに別れを告げたあと、あたしはベッドに入り甘い記憶を何度も何度も反芻していた。お兄さんからメール来ないかな。お兄さんはメールがあまり得意じゃないようで、あまりメールをくれなかったしくれてもすごく短かった。でも今日は特別な日だし。
その時あたしは妹ちゃんのメールの短さとそっけなさを思い出した。お兄さんが大好きな妹ちゃんが多少なりともショックを受けたのはわかる。それでも親友が初めて彼氏と結ばれたのにいくらなんでも素っ気ないのではないだろうか。

妹ちゃんだってイヴの夜は彼氏と二人で過ごしていたくせに。それであたしに嫉妬するなんて何て自分勝手な子なんだろう。あたしは少し妹ちゃんにむかついたけど、それは長く続かなかった。
・・・・・・お兄さんと結ばれたことを考えると怒りの感情を持続させることができず、頭の中は幸せな想いでいっぱいになってしまうのだ。
以下略



586:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/01/07(土) 22:39:45.50 ID:YsVY+4Y9o
とりあえず3レス投下

この後書けたらもう少し追加します。明日は休みなので


587:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/01/07(土) 22:51:28.96 ID:HOVzDNi8o
待ってた乙乙


588:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/01/07(土) 23:50:01.76 ID:OVq+3DLJo



589:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/01/07(土) 23:58:23.72 ID:Ow1PGCJIO
妹友かわいそうやで…


590:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/08(日) 00:00:21.37 ID:sCd4xElDo
翌日、すっきりとした気分で起きたあたしは携帯の画面を眺めたが、お兄さんからのメールも着信もなかった。きっと運転とかで疲れているんだろうな。あたしはそう考えた。メールが来ないくら
いで動揺する段階は既に通りすぎていた。
あたしは久ぶりに家でのんびり過ごした。動揺することはなかったけどお兄さんから連絡がないのにあたしの方からメールや電話をする気はなかった。こういうのって、きっと男の人の役目なんだ
と思ってたし。

以下略



591:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[sage]
2012/01/08(日) 00:00:22.21 ID:340nq86Bo
妹友はやり方を間違えた
それだけだ


592:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/08(日) 00:02:09.04 ID:sCd4xElDo
さほど待たずにお兄さんからメールが帰ってきた。

from :兄
sub  :無題
『悪い! 本当にごめんな。運転で疲れててずっと寝ちゃってたよ。』
以下略



593:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/08(日) 00:04:54.63 ID:sCd4xElDo
大晦日の夜、お兄さんは車であたしの家まで迎えに来てくれた。門のチャイムを押してもらってもよかったんだけど、お兄さんには気が重いだろうと思ったあたしは外の音に気をつけていた。事前
に妹ちゃんから電話を貰っていたおかげで、だいたいお兄さんたちが到着する時間は想像がついていた。電話といえば妹ちゃんとの関係も修復されたみたいだった。
今日の予定を決めるための電話も妹ちゃんと普通に親友同士の会話もできたし、さっきの電話だって昔どおりの親しさだった。妹ちゃん、あたしだけ晴れ着なんてずるいって言ってたっけ。

何もかもがうまく行き始めていた。あたしの大好きな彼氏。彼氏の妹で親友の妹ちゃん。あたしはこれからこの二人と一緒に新年のスタートを切るのだ。
以下略



594:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/08(日) 00:06:27.07 ID:sCd4xElDo
そして。渋滞のせいで海辺で迎える初日の出に間に合わなかったあたしたちは、ようやく神社の長い参拝の列に加わった。その頃には妹ちゃんも元気を取り戻していた。
並び始めてから1時間半後、参拝を終えておみくじでも買おうかということになり再びその行列につこうとした時。妹ちゃんが委員長ちゃんを見つけた。
委員長ちゃんに声を掛けようとしたが、委員長ちゃんは誰かと手を繋いで相手に甘く寄り添っているのに気がつく。ここは気を利かせてあげようか。

その時妹ちゃんがぼそっと呟いた。
以下略



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