666:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/10(火) 22:53:03.65 ID:TszowrXeo
・・・・・・妹友ちゃんは妹ちゃんの本当の気持ちに気が付いていたのだ。だから妹ちゃんとこいつが付き合いだしてもさほど動揺しなかったのだ。
そして妹友ちゃんは再び行動に出た。おそらく妹友ちゃんはお兄さんには全く恋愛感情はないのだろう。妹友ちゃんの目的は自分がお兄さんの彼女になることにより妹ちゃんとお兄さんとの関係の進展を阻止することに違いない。
あたしは本当にいらいらしていた。妹友ちゃんのこれまでの自分勝手な相手の感情を配慮しない行動が次々に心の中に浮かんできた。理性的判断ではなかったかもしれない。気がつかない振りをして見過ごせばいいのかもしれない。
正直に言えばそれよりもあたしが恐れたのは妹友ちゃんとお兄さんが付き合い出したら、妹ちゃんは本当にお兄さんのことを忘れるように努めるだろうということだった。
そしてそれはこいつと妹ちゃんの仲が本当の意味で固まるということを意味する。あたしにはそれが怖かった。
もし妹ちゃんとお兄さんが相思相愛になれば妹ちゃんに振られることになるこいつを、このあたしが慰め、そしてこれまで喧嘩ばかりしていた幼馴染以上の関係になれるかもしれない。そういう意味では妹友ちゃんの行動はある意味あたしにとってチャンスなのだった。そしてそういうことに気が付いていないだろう妹ちゃんにとってもチャンスだった。
ただ、それを仕掛けることができるのは関係者の中で唯一全容を把握できたあたしだけだった。
あたしは妹ちゃんにお兄さんのエピソードを聞かせてくれるようにせがんだ。本当にそんなことを聞きたかったわけでもなければ、あいつに嫌がらせをしたかったのでもない。
妹ちゃんのお兄さんへの感情を再確認したかったのだ。
妹ちゃんのまるで彼氏の惚気のようなお兄さんの話を聞きながら、あたしには一つの考えだけを頭の中で追求していた。
それはあたしと妹ちゃんの恋の両方を同時に救う方法はないものかということだった。その考えの中に妹友ちゃんが救われる道はないことは承知の上だった。
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