787:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/16(月) 22:45:16.82 ID:mj48c4a7o
「え?」
あたしは思わず聞き返した。
「あんたがお兄さんのこと本当に好きだったことは、妹ちゃんたちにもわかってると思うよ」
「・・・・・・だから。あたしはお兄さんのことは本当には好きじゃなかったって言って。もう二度と会えないと思うし。お願い」
妹友ちゃんはあたしの顔を見ないで俯きながら答えた。
「別にいいけど・・・・・・それって何か意味あるの」
あたしは妹友ちゃんに問い質した。
「意味はないかもしれないね」
妹友ちゃんはここで初めてあたしを見た。
「でも、あたしが妹ちゃんを好きだったって妹ちゃんに思われるのは何か悔しい」
「・・・・・・お兄さんを妹ちゃんに盗られたから?」
「それもあるけど・・・・・・」
寂しそうに笑う妹友ちゃんの顔・・・・・・。
あたしは徹底的に妹友ちゃんに嫌われたはずだけど、なぜか妹友ちゃんは最後にあたしに笑いかけた。それはかつてあたしに好きだと告白したあの屋上での妹友ちゃんの恥ずかしそうな微笑みを思い出させた。
「あたしの大好きだったお兄さんにはあたしのことで変な罪悪感を感じて欲しくないから」
だからお願いと妹友ちゃんは再び言って、あとは後ろを振り向くことなくその場から去って行った。
あたしが妹友ちゃんを見たのはこれが最後だった・・・・・・不本意ながらあたしは自分を見失しなうくらいに泣きじゃくった。その後泣いているところを妹ちゃんに発見され慰められつつ、理由を問い質されることになったんだけど。
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