937:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/24(火) 22:21:38.46 ID:RrfoawJyo
あたしは混乱する心を沈めながら家に入った。お兄ちゃんももうすぐ帰ってくるだろう。その時お兄ちゃんにイこんな変な顔は見せられない。
ダイニングに入って灯りを点けた時、テーブルの目立つ場所にメモが置いてあるのに気づいた。
あたしはそのメモを手に取った。
『おまえと早く帰る約束したんで帰ったんだけど、おまえ今日も遅くなるみたいだな。実は久しぶりに会う友だちに飲みに誘われたんだけどおまえが帰ってると悪いと思って断ったんだ』
『でもおおまえも遅いみたいだからこれからまたそいつと飲みに行って来るから。食事はいらない。帰りは遅くなるからちゃんと戸締りしとけよ。玄関は鍵してチェーンロックだけ外しといてな』
それはお兄ちゃんのあたしへのメモだった。あたしが先輩と寄り道していた間にお兄ちゃんは一度家に帰ってきてくれていたのだ。
『別に。寂しくないよ。お兄ちゃんもいるし』
『・・・・・・いるんだよね? 大学終わったらすぐ帰ってきてくれるんでしょ?』
『まあ、今はバイトもしてないし、帰りは遅くはならないけど』
『うん・・・・・・よかった』
昨晩の会話を思い出したあたしは声を出して泣いた。
何で真っ直ぐ帰ってこなかったんだろう。中途半端に先輩に付き合ってかえって先輩を傷つけた。
そして何よりあたしとの約束を守って友だちの誘いを断ったお兄ちゃんは真っ直ぐに家に帰ってくれたのだ。
あたしとの約束のためだけに。
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