過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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55: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2011/12/18(日) 21:26:57.86 ID:7vqbsX8B0

とはいえ、さすがにこのまま放っておいて少女がこの世からおさらばしてしまうのを後でニュースで知るというのは後味が悪い。
別に殺しが目的だと確定した訳でもないが、上条としては最悪のケースまで考えてしまうので、そうなると殺人幇助したような気分になってしまう。
いや、それ以前に、根本的に目の前に追われている少女がいるというのに、それを無視するなんて上条当麻には出来ない。でも、補習はもうすぐ始まる。
さて、どうしたものかとお人好しは深く考えて考えて、考えた結果、


「俺はこれから補習行くけど、お前はどうする? ここに残るならカギ渡すけど」

「いらない。というか、どうして私を外で辱めた男の部屋にいなきゃいけないのかな?」

「うっ…」

「どうして私が君のような危ない人の部屋にいなきゃいけないの?」

「うっ、ううううううううううううううううううううううううううううううううーっ!」


残念ながらというか、当然ながらインデックスに提案を拒絶される上条当麻。まぁ、彼の所業から考えれば当たり前のことだった。
というか、これだと親切な少年ではなく都合良く事実を揉み消している変態に見えかねない。実際、上条は良い人なのに。
しかし、少女もそこに関しては一定の理解があるらしく、


「ふふっ。大丈夫、出ていくのは君のせいじゃないし」

「んー? それってどういうことぜよ?」

「だって、いつまでもここにいると、連中ここまで来そうだし。そうなると、この部屋ごと爆破されちゃうよ?」

「爆破!? ふ、不幸だ…」

「図々しくもまだ私をここに留める気かな? いい加減にしないともう思い切って叫んじゃうよ? ここに変態さんがいますーって」

「なんですと!?」

「じゃあ、さっさとそのほしゅーに行った方がいいかも」

「わ、分かったよ。行こうぜ、土御門」

「了解だぜい。だけどカミやん、オレはまだ準備が整ってないんでにゃー。先に行っててくれ」

「おう。……あと、インデックスさん。なんか困ったことがあったら、また来て良いからな」


上条当麻は少女に向かって真っ直ぐにそう告げて、自分の部屋のカギを土御門へ投げ渡した。補習のときに返してもらうぞ、ということなのだろう。
そのメッセージに対して土御門が親指を立ててオッケーサインを出すと、上条は走って玄関から外へ飛び出した。……と思いきやガムを踏んだ。
何とまあ、格好がつかない少年である。しかし、少年にとってはこれも日常茶飯事なので、そこで拘泥することなく補習へ向かっていった。

こうして、主を失った部屋には金と銀の髪の色をした少年少女が残されたのだった。



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