247: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/23(金) 21:21:38.88 ID:FKxMrm+Ho
本当なら、一刻も早くまどかに会いたかった播磨だが、焦っても会えるとは限らないし、
少し時間を置いて冷静になる必要もあると考えた彼は、仁美の相談を聞くことにした。
「俺はあんま人から相談とか受けるようなヤツじゃねェからよ。
その、役に立つような助言とかできねェと思うぜ」
播磨は夕闇に染まる建物を見ながら言う。
「そうでしょうか。播磨さんはもっと周りから頼りにされるお方だと思っておりましたわ」
「マジかよ……」
生まれた年が自分とほんの数年しか違わないのに、何となくわかりづらいな、と思う播磨であった。
「そんで、相談って何だ? もしかして」
「ええ、上条さんのことです」
「ああ、あいつか」
病院に入院している、いつも音楽を聴いている少年のことだ。
病院の清掃アルバイトをしているとき、たまに話をしたりしている。
「あいつがどうした」
「実は私、彼のことが好きなんです」
仁美はそう言うと頬を赤らめ俯いた。
「ああ、そうか。まあそうじゃないかと思った」
「どうしてわかるんですか?」
「そりゃお前ェ、面会時間過ぎたのにわざわざ会いにくるくらいだろう?
惚れてると思うのは普通だろ」
「そうですよね……」
「何か、心配でもあんのか?」
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