316:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 20:18:48.22 ID:GEEMDRZko
第三話 隣のリズム
播磨たちの通う高校では、中学校とは違い一学期に体育祭(正確には全校体育大会)が行われる。
中間考査の後に行われるその行事は、どちらかというと新入生歓迎行事の色合いが強い。
言うまでもなく不良の播磨はそういう行事にはあまり関心がないので、
その日も出場者と出場種目を決めるホームルームのときは漫画を読んで過ごしていた。
しかし、今年は少し状況が違った。
「頑張ろうね、澪ちゃん」
「え? うん」
同じクラスの生徒で、播磨の思い人である平沢唯がやる気を見せているのだ。
その時、播磨のあまり出来のよくない脳内コンピュータが計算を始める。
体育祭で活躍→「播磨くん素敵!」→唯の好感度アップ
(これだ!)
そう思った播磨は立ち上がり、体育祭実行委員の一人に詰め寄る。
「俺に出られる種目はあるか?」
「え? 播磨くん出るの?」気の弱そうな男子生徒は困ったように言う。
「当たりめェだろうが。それで、何の種目だ」
「実はもう、一つしか種目が残っていないんだけど?」
「なに?」
「男女混合二人三脚」
「なん……だと……?」
よりによって二人三脚、しかも男女混合である。
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