過去ログ - 魔法少女とハリマ☆ハリオ
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399: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/30(金) 18:11:53.17 ID:1r0Rv1RGo

 とある朝の話。

 朝食の用意されたテーブルの前で、播磨はじっと携帯電話を見つめていた。

「どうしたの拳児くん。携帯壊れた?」

 そんな彼に、同居している和子がそう声をかける。

「ああいや、あのさ和子」

「なあに?」

「用もないのにメールするっていうのは、おかしいかな」

「……何を言ってるの拳児くん」

「は?」

「むしろ暇な時こそメールをするべきじゃない」

「え? どうして」

「そりゃあ、連絡がないと不安になるし」

「いや、でも迷惑だろう」

「そんなことないから! むしろメールとか着信がないほうが大変よ。
浮気してるんじゃないかって思っちゃうの」

「いや、まさか……」

「拳児くん、メールっていうものはこまめに出すものなのよ」

「でも、何を書けばいいんだよ。出す内容だって特にないだろ」

「そんなの何でもいいのよ。今起きたとか、これから仕事に行きますだとか」

「……そりゃウザイだろ」

「拳児くんもメールしなさいよ、私に」

「いや、たまにはしてるだろう」

「もっとしょっちゅうじゃなきゃイヤなの! 最近、ほとんど使ってないんだから、私の携帯」

「んなもん、知るかよ。それよか、早くメシ食っちまえ。学校遅れるぞ」

「んもう、拳児くんから話を振ってきたんでしょうが」

「教師が遅刻とかシャレにならんからな」

「そうね。はむはむ」そう言うと、和子は食パンを食べながら携帯電話をいじった。

「ん?」

 播磨の携帯が震える。

 開いて見るとそこには、

『今日、ゴミ出しを頼むわね。和子』

「口で言えよお前!」

 口の中一杯に食パンを詰め込んだ和子は、照れくさそうに笑っていた。




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