534: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/07(土) 16:14:42.22 ID:TtSXhkSbo
播磨拳児は自分の生原稿を対価にして、都内某所にある“ミセ”の主人、
壱原侑子から魔法少女システム(仮)を破壊するための方法を教えてもらうことになる。
「そんなんでいいのか?」
「行為そのものは簡単よ。でも、実際問題はそこからなの」
「どういうことだ?」
「作用反作用の法則って聞いたことない?」
「物理か。苦手なんだが」
「その通り。地震なんかでも同じ原理なんだけど、歪みによってたまったエネルギーがあるじゃない」
そう言うと、侑子はこれまたどこから取り出したのかよくわからないプラスチックの物差しを取り出す。
「魔法少女システムによる因果の歪みがこんなふうに、エネルギーとして蓄積されると」
侑子は右手に持った物差しを左手で曲げる。
「その反動で」
ビヨーンと震えて、物差しは大きなしなりとともに元の形にもどった。
「大きな被害を出してしまうこともある」
「……」
「魔法少女が魔女と戦うのは、恐らくその反動を軽減するためのものだったんでしょうね」
「つまりそのシステムそのものを破壊するってことは――」
「ご明察、その反動を“あなたたちの街”はモロに受けなければならない」
「……!」
「それでもやる?」
「……ああ」
「ふふ。あなたならそう言うと思ったわ。では、やり方を教えましょう」
侑子はそう言って、再びキセルを吸った。
幻想的な煙が天井を舞う。
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