638: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/17(火) 20:58:20.76 ID:cLE8yXD4o
翌日、ほむらは緊張していた。
何か特別なことをしようとしているわけではない。
いや、普通の生徒にとっては特別なことではない、と言ったほうが正しいだろうか。
ほむらにとっては大きな冒険である。
昼休み、数人の女子が椅子に座って話をしていた。
そこに、教科書を抱えたほむらが向かう。
それほど仲の良い女子生徒ではない。
というか、ほむらにとって鹿目まどか以外の生徒は、概ね全員関わりが薄いのだ。
その生徒たちに、ほむらは思い切って声をかけた。
「あ、あの……」
「ん? どうしたの、暁美さん」
女子生徒の一人が彼女の声に気づき返事をする。
「実は、お願いがあって」
「お願い?」
「私、その、数学が苦手で、もし迷惑じゃなかったら、教えて欲しいと思って……」
脚が震える。
生徒同士で教え合う、なんてことはよく行われていることである。
今までのほむらならば、それを羨ましいと思いつつ横目で見るだけであった。
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