過去ログ - 女勇者「頼む、仲間になってくれ!」黒騎士「報酬はいか程で?」
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◆ItNEKgTFQ.
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2012/01/09(月) 22:06:54.24 ID:yywRlp/h0
――『海賊騎士』
――あるいは『巌窟(いわや)の海賊騎士』
それがこの男の名前である。
その名の如く『巌窟島(いわやじま)』と言う名の、岩ばかりの痩せた島をその領地とする騎士だ。
巌窟島には耕作地に使える土地は殆ど無く、潮流の影響で、魚もそれほど豊富とは言えない、要するに貧しい島だ。
そんな島の連中が豊かになりたいと思えば、『外』へと出て行くしかない。
その方法は二通りある。海運商人となるか、あるいは海賊になるか。
この騎士と、その領民は、海賊になる道を選んだ。その方が容易であったからだ。
巌窟島は複雑な入り江と岩礁に囲まれた岩だらけの島であり、海賊の拠点としては最適である。
入り江の奥へと船を入れこんでしまえば、外部からその存在をほぼ完全に隠す事が出来るし、
その複雑な地形と無数の岩礁は、それを熟知した島の住民ならば兎も角、
外よりの船が迂闊に入り込めば、それをたちまち座礁させてしまい、敵を寄せ付けない。
また、岩だらけの島の陸地は天然の要塞で、ここに立てこもれば、余程の大兵力と根気が無ければ、これを落とす事は出来なかった。
島民は複雑な入り江と岩礁と付き合う内に、優れた航海技術を身につけ、
痩せた島の風土は、島民に忍耐と頑丈さ、そして海辺の民特有の荒々しさを身につけさせた。
今の海賊騎士が本格的な海賊を組織する以前から、副業的に島民は海賊稼業を行っていたが、
それを本格化し、巌窟島周辺の小島群の住民も巻き込んで大規模な海賊部隊を造り上げたのは、
他でも無い『巌窟の海賊騎士』である。
代々巌窟島を領地として来た一家の当代は、少年期に本土の港町へと渡り、
その地を治める騎士の傘下に入って騎士としての修行し、町の住民より航海技術を学んだ。
それらを充分に吸収した彼は、故郷に帰り、その知識と経験を生かして、海賊として一山当てる事を望んだのだ。
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