過去ログ - 月火「火憐ちゃんも、お兄ちゃんのことどうこう言えないよね」
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103: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 22:31:15.88 ID:oPLXH+5g0
「辞書引いたら分かることだけど、膝には『座った時の太ももの上側の部分』って意味があるから、膝枕で合ってるよ」
「マジか?」
「マジだ」

 知らなかった。
以下略



104: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 22:36:09.69 ID:oPLXH+5g0
 月火の作る食事はこれまで何度も口にしてきたけれど、外れだった例がない。
そつなくこなすというか、何を作っても普通に美味しいので、特に注文をつけることなんてないのだ。
むしろ何を作ってくれるのか楽しみにしているくらいである。
大体からして、作ってもらう立場の癖にこの上更に注文をつけられる程、僕の面の皮は厚くないぞ。

以下略



105: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 22:41:20.86 ID:oPLXH+5g0
「それじゃあジャンルだけでも指定しなさい」
「何で命令形に変わった?」
「指定しろ」
「和食でお願いします」

以下略



106: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 22:45:57.51 ID:oPLXH+5g0
 目を丸くして、素で驚く月火。
普段垂れ目なだけに、より驚いてる感じが伝わってくる。
僕が知ってるのがそんなにおかしいか? と思うも、よくよく考えれば事は中学生のコミュニティでの出来事。
一介の高校生に過ぎない僕が知ってるのは、確かに不思議に思っても仕方ないか。

以下略



107: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 22:50:55.54 ID:oPLXH+5g0
「そっか、でもじゃあ割と大事になってるんだ。どうしたもんだろ。あ、もしかしてそれで私達に釘刺しに来たわけ? 全く、相変わらず心配性なんだからもー」
「心配性でもなんでもいい。釘刺しに来たのはその通りだよ。僕だけじゃなくて、神原にも頼まれてるんだ。危険があるかもしれないから止めてあげてくれってな」
「危険ねえ……もしかしてお兄ちゃん、何か心当たりがあるの?」

 驚きに丸くなっていた目が、今度はすーっと細くなる。
以下略



108: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 22:57:40.92 ID:oPLXH+5g0
「穿って物事を考えるんじゃない、純粋にお前達のことを心配しての話だよ。実際、事故とかに巻き込まれてる人もいるって聞くじゃないか」
「本当にそれだけ? 何か隠してるんじゃないの?」
「別に何も隠してないぞ。大体相手は関わるなって言ってて、実際関わらなければ何も無いんだから、しばらく様子見ってことにしといた方がいいんじゃないのか? それに、この前のことだってあるだろ。またお前があんな目に遭ったら、僕は……」

 ここで心配げな表情&優しく髪を撫でる動作! 正しく妹の身を案じる兄の挙動である。
以下略



109: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 23:02:33.85 ID:oPLXH+5g0
「ふーん、そっかー、そうなんだー。まあそうだよね、お兄ちゃんはシスコンだもんね。私達のことが心配で心配で仕方ないんだよね。全くしょうがないなあもう」

 ここは我慢だ。決して突っ込んではいけない。
ここで突っ込んだら全てが台無しになってしまう。
実際、怪異が絡んでいるかもしれない事象に、こいつらが首を突っ込むのだけは、何としても阻止しなければならないのだから。
以下略



110: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 23:07:31.47 ID:oPLXH+5g0
 にやにやしながらそんなことを言ってくる月火。
即座に拒否したのに、得意げな表情は全く崩れなかった。僕が否定する事まで織り込み済みか。
何だかいいようにからかわれている気がして、ちょっといらっとする。くそっ、やっぱりちゅーしてやろうか。

 しかし正直ここで僕がキスしたところで、月火のこの余裕を崩せるとも思えないんだよなあ。
以下略



111: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 23:12:53.80 ID:oPLXH+5g0
「まあでも正直に言っちゃうと、元々私も今回は動くかどうか決めかねてたんだよね」
「え? そうなのか? ちょっと意外だぞ、それ」

 にやけた表情を元に戻した月火のその口から、本当に意外な言葉が飛び出した。
正義を標榜して止まないファイヤーシスターズにしては随分と珍しい。
以下略



112: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 23:19:31.93 ID:oPLXH+5g0
 おや、何とも冷静で理知的な判断じゃないか。
普段から火の無い所に火種を蒔く方が多いのに、中々どうして今回は随分大人な感じの対応だな。
これは本当に何かあったのか、と心配になるぞ、むしろ。

「ていうか、実はその子、病気みたいなんだよね」
以下略



113: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/12/23(金) 23:25:56.14 ID:oPLXH+5g0
「まあね。さすがに病院で暴れるわけにはいかないしさ」
「暴れること自体がそもそも駄目なんだけどな」

 それはともかくとして、まあ月火に動く意思がないというのなら、まずはそれでいいのだ。
後は今回の件が怪異絡みかどうかの確認だけど、それはまたやり方を考えることにしよう。
以下略



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