過去ログ - 月火「火憐ちゃんも、お兄ちゃんのことどうこう言えないよね」
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715: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:14:09.47 ID:RRMxgA4m0
「まあいいや、とにかく遅くなんない内に帰れよ」
「分かってるよ。お前らも羽川に迷惑かけんじゃねーぞ」
「かけるわけねーだろ、兄ちゃんじゃあるまいし」
「むかつく突っ込みしやがって。とにかく大人しくしてろよ。んで、何か買ってくるもんとかあるか?」
「んにゃ、別にねーよ」
以下略



716: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:18:39.20 ID:RRMxgA4m0
「おっと、そうだった。ついいつもの癖で」
「やれやれ、気をつけてくれよ全く……」

 呆れたような声の阿良々木くんだけど、この場合、気をつけるのも全くなのもやれやれなのも、多分彼の方だと思う。
というか、つい? いつも? 癖?
以下略



717: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:26:18.11 ID:RRMxgA4m0
「しゃーねーな、ここは黙って見送ることにするぜ」
「最初からそうしててくれ」

 扉の開く音。
ここでようやく阿良々木くんの外出の許可が下りたようだ。
以下略



718: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:29:04.59 ID:RRMxgA4m0
「火憐ちゃーん、運ぶの手伝ってー」
「任せろ!」

 遠く聞こえる月火ちゃんの声で、私も気を取り直す。
どうやら思いの外、私も動揺していたらしい。
以下略



719: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:33:50.18 ID:RRMxgA4m0
「羽川さん、こんにちは。遅くなってごめんなさい」
「翼さんお待たせー」

 程なくして、二人が両手一杯にお盆を持って上がってきた。
二人とも手が塞がっているけれど、どうやら器用にも足で扉を開けたらしい。
以下略



720: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:40:14.23 ID:RRMxgA4m0
 閑話休題。
とりあえず適当にお茶を濁しつつ、三人で円になるように座ることにする。
目の前に色とりどりなお菓子の数々が並び、まずはゆっくりご歓談ということらしい。
よく見ると、出来合いのものだけじゃなく、明らかに手作りのものがあったりして、成程大した手の込みようだった。
それはそれで素敵なことなんだけど、確かお勉強のことで相談があるという話だったのでは?
以下略



721: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:48:22.41 ID:RRMxgA4m0
「それで、何かトラブルでもあったの? お勉強を教えてほしいとか?」
「いえいえ、そんなまさか。ていうかお兄ちゃんを教えてもらってるだけで十分過ぎるくらい迷惑かけてるのに、この上更に火憐ちゃんまでなんて考えてないよー」

 笑顔で手を振って否定する月火ちゃん。
まあ阿良々木くんも、二人とも成績は優秀だって(身贔屓はあるにせよ)言ってたし、その必要がないというのは納得かな。
以下略



722: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:56:08.25 ID:RRMxgA4m0
「じゃあ何の相談なのかな?」
「そんな相談っていう程大したことじゃないんだけど。ちょっとお兄ちゃんの学力がどうなのかなって聞きたくて」
「阿良々木くんの学力? それって受験の合格判定みたいなのを知りたいってこと?」
「そうそう。お兄ちゃんに聞いても全然要領得ないんだよ、任せろとか適当なことばっか言ってさ。幾つか受験するみたいなんだけど、実際どの大学に行けそうか、客観的な意見が聞きたくて。それによって私達も色々と考えなきゃだし」
「直接聞いたの?」
以下略



723: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:04:44.74 ID:RRMxgA4m0
「ま、まあそれはともかく、じゃあ阿良々木くんの進路についての心配なんだ」
「その通りだぜ翼さん。だって兄ちゃんこの時期になってもあれだからさー、何かトラブルがある度に首突っ込んでやがるし、全く受験生の自覚がねーっつーか。ホント堪ったもんじゃねーよ」
「こないだのは火憐ちゃんのせいでもあるんだけどね」
「う、それを言われると……」

以下略



724: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:11:23.93 ID:RRMxgA4m0
 もっとも、じとーっとした目の月火ちゃんと不自然に視線を逸らしている火憐ちゃんの様子からして、今話題になっているのは、夏休みに中学生の間で流行った例のおまじないの時のように、二人を助ける為の行動だったみたいだけど。
何かしら中学生の間でトラブルが起こって、その解決に火憐ちゃんが乗り出して、そこで更に厄介な問題が発生して、と展開していったのだろう。
阿良々木くんが首を突っ込んだということは、それは怪異絡みの問題だったということか。
大過なく片付いたみたいなので、それはまだいいにしても……まさかこの短期間で再びそんなことになっていようとは。
正しく不幸中の幸いとはよく言ったものだと思う。
以下略



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