過去ログ - 月火「火憐ちゃんも、お兄ちゃんのことどうこう言えないよね」
1- 20
720: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:40:14.23 ID:RRMxgA4m0
 閑話休題。
とりあえず適当にお茶を濁しつつ、三人で円になるように座ることにする。
目の前に色とりどりなお菓子の数々が並び、まずはゆっくりご歓談ということらしい。
よく見ると、出来合いのものだけじゃなく、明らかに手作りのものがあったりして、成程大した手の込みようだった。
それはそれで素敵なことなんだけど、確かお勉強のことで相談があるという話だったのでは?
以下略



721: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:48:22.41 ID:RRMxgA4m0
「それで、何かトラブルでもあったの? お勉強を教えてほしいとか?」
「いえいえ、そんなまさか。ていうかお兄ちゃんを教えてもらってるだけで十分過ぎるくらい迷惑かけてるのに、この上更に火憐ちゃんまでなんて考えてないよー」

 笑顔で手を振って否定する月火ちゃん。
まあ阿良々木くんも、二人とも成績は優秀だって(身贔屓はあるにせよ)言ってたし、その必要がないというのは納得かな。
以下略



722: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 01:56:08.25 ID:RRMxgA4m0
「じゃあ何の相談なのかな?」
「そんな相談っていう程大したことじゃないんだけど。ちょっとお兄ちゃんの学力がどうなのかなって聞きたくて」
「阿良々木くんの学力? それって受験の合格判定みたいなのを知りたいってこと?」
「そうそう。お兄ちゃんに聞いても全然要領得ないんだよ、任せろとか適当なことばっか言ってさ。幾つか受験するみたいなんだけど、実際どの大学に行けそうか、客観的な意見が聞きたくて。それによって私達も色々と考えなきゃだし」
「直接聞いたの?」
以下略



723: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:04:44.74 ID:RRMxgA4m0
「ま、まあそれはともかく、じゃあ阿良々木くんの進路についての心配なんだ」
「その通りだぜ翼さん。だって兄ちゃんこの時期になってもあれだからさー、何かトラブルがある度に首突っ込んでやがるし、全く受験生の自覚がねーっつーか。ホント堪ったもんじゃねーよ」
「こないだのは火憐ちゃんのせいでもあるんだけどね」
「う、それを言われると……」

以下略



724: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:11:23.93 ID:RRMxgA4m0
 もっとも、じとーっとした目の月火ちゃんと不自然に視線を逸らしている火憐ちゃんの様子からして、今話題になっているのは、夏休みに中学生の間で流行った例のおまじないの時のように、二人を助ける為の行動だったみたいだけど。
何かしら中学生の間でトラブルが起こって、その解決に火憐ちゃんが乗り出して、そこで更に厄介な問題が発生して、と展開していったのだろう。
阿良々木くんが首を突っ込んだということは、それは怪異絡みの問題だったということか。
大過なく片付いたみたいなので、それはまだいいにしても……まさかこの短期間で再びそんなことになっていようとは。
正しく不幸中の幸いとはよく言ったものだと思う。
以下略



725: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:17:56.19 ID:RRMxgA4m0
「そんなんなったらあれだな、あたしが直江津高校に進学するしかねーよな」
「いや、それは違うと思う」
「羽川さんの言うとおりだよ火憐ちゃん、お兄ちゃんに留年させないことが第一なんだから」
「ああそっか、わりーわりー、つい願望が出ちまった」
「それなら私達が飛び級する方向で考えないと」
以下略



726: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:25:28.90 ID:RRMxgA4m0
「そういや飛び級ってマンガとかでよくあるけどさ、学年を超えるんなら飛び年って方が正しいんじゃねえの? 飛び級じゃクラス超えるだけに聞こえるぜ。一組から三組に移るみたいな」
「でもそれだと飛ばれたクラスは腹立つよね、うちのクラスに何の不満があるのよって。クラス間戦争勃発の危機だよ」
「いやいや、飛び級は『等級』を飛び越えるって意味だから。ほら、上の学年に進むのを進級って言うでしょ」
「おーそういうことか。さすがは翼さんだ、謎が一つ解けたぜ」

以下略



727: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:31:02.64 ID:RRMxgA4m0
「でも第一志望に合格する可能性が高いんなら、私達の懸念事項も片付いたと考えていいかな。あそこ割と家から近いし」
「だな、もちろんこれからもちゃんと勉強してくんねーと駄目だろうけど」
「そんなに心配なの?」
「うん、あんまり遠いと通うの大変だし」
「……ちなみに彼が家を出るという可能性は?」
以下略



728: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:36:54.87 ID:RRMxgA4m0
 もっとも、その辺の事は阿良々木家の中の問題なわけで、そこに部外者たる私が嘴を挟む道理なんてあろうはずもない。
それにこれだけ自信満々な様子から考えて、既に彼らの間では解決済みのようだし。
きっと三人仲良く喧嘩して、そういう結論に至ったのだろう。
まさか戦場ヶ原さんよろしくこの部屋にでも拉致監禁して、忍ちゃんに文句を言われながら説得・納得したわけでもないでしょうし。

以下略



729: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:45:54.06 ID:RRMxgA4m0
「でも翼さん、あたしたまに思うんだよ、現実として兄ちゃんとあたしらが一緒になれないんなら、そりゃあむしろこの世界の方が間違ってんじゃねーのかって」
「さすがにその発想は危険過ぎる!」

 何? ちょっと待って、まさか三人が義理の兄妹だったとかいうオチはないよね? ここにきてそんなまさか。
いや、ここまで外見から内面から似通っている義理の家族なんて、そうそうあるはずもないけど。
以下略



761Res/493.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice