過去ログ - 御坂妹「……代理演算……ですか?」
1- 20
16:たくみ
2011/12/22(木) 17:39:41.59 ID:z9cn91yIO
心の内をせめぎ合う感情は、彼女を傷付け、まとまることなく彼女を撫で回す。心の内に滞留する様々な感情。
心の奥に鈍痛が走る。心臓そのものが重く感じる。吐き気すらこみ上げる。
このままこの場に倒れ伏したかった。何も考えず、横になりたい。この思考をやめたい。考えたくもない。

心の内を駆け巡る悲痛な叫び。
邪悪な笑い声。
道具として利用されてきた記憶。
ようやく開放されたと思ってきたものから、再び触手が伸び、御坂妹をがんじがらめに縛り付ける。


あの透き通るように白い、それでいて鋭いナイフを持つような少年が、昨晩にここに運ばれてきたのは知っている。何が原因なのかも、そこに至った経緯も。
すべて、ミサカネットワークを介して送られてくる末妹の拙い、今にも途切れそうな映像から。

『……、分かってンだよ……』

頭の中で昨晩の声が再生される。一字一句たがわず、それこそ録音した音声を再生するように。
やがてノイズ混じりの映像が、次第にはっきりしたちょうど人の目の形の映像が始まる。

『目』の前に立つ、質素な黒いTシャツを着て、まるでこちらを守るように、こちらへの道をふさぐように手を伸ばす少年。かつての純白の髪は今は真紅に染まり、貫通した銃痕が見える。傷跡が痛々しく、立っているのが不思議だという状況。血が滴り落ち、首筋を不気味に変色させる。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
233Res/117.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice