過去ログ - 御坂妹「……代理演算……ですか?」
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4:たくみ[sage]
2011/12/20(火) 18:03:54.47 ID:DHkrYFdFo
御坂妹は彼の手を何気なく見つめていた。老年期特有のツヤが失われてきたゴツゴツとした手。わずかに角ばったその手が、マウスを操作し、彼女の目の前の画面を変化させていく。
そこには彼女の知識で理解できるものもあれば、知識外のものもあった。画面を流れる文字列やら画像をこれまた何気なく見つめる。

この手でどれほどの生命を救ってきたのだろうか。
それら一連の動作を眺めながらふとした疑問が彼女の心の内に湧き上がる。
目の前でマウスを操作するその手、そして彼自身と、緑の手術着を着て治療室に入る彼がどうしても重ならない。
目の前にいるのは何の変哲もない老年期の男性だ。
そこらの老人と変わらない、その角ばった手が命を救えるようには思えない。

が、そんな疑問はすぐに立ち消える。
目の前で生命の奇跡を目撃したこともある。
自分自身、御坂妹本人だって現在進行形で彼に命を救われている立場の人間なのだから。
この自分自身が生きた証拠だろう。





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