過去ログ - 結衣「ちなつちゃんに笑ってほしい」
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67: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/28(水) 00:23:46.00 ID:KqNWs9d70
小さい子にも人気なようで、この遊園地には珍しくある程度の列があった。
その列を並んで、私たちは中へ入る。
ちなつちゃんが早速というように私の片腕に抱きついてきた。
うっ、痛くない痛くない――

以下略



68: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/28(水) 00:24:29.36 ID:KqNWs9d70
声にならない悲鳴。
いや、私は少し出てしまったかもしれない。何も声が出ずに、息を呑んだのはきっとちなつちゃんだ。
ちなつちゃんはぱっと私の腕を離すと、目の前のお化け役の人を蹴散らして一目散に逃げ出した。

結衣「ちょっ!?」
以下略



69: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/28(水) 00:25:07.94 ID:KqNWs9d70
結衣「怖かった?」

ちなつ「……す、すごく」

手を差し出しながら訊ねると、ちなつちゃんはそう気まずそうに目を伏せた。
以下略



70: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/28(水) 00:25:47.19 ID:KqNWs9d70
って、なに気障なことを。
でもまた離れられると困ってしまうし。
自分の中で言い訳しているうちに、震えていたちなつちゃんの身体が、少しずつ落ち着きを取り戻していく。
そんなちなつちゃんの手を引いて、残りの道を辿っていった。

以下略



71: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/28(水) 00:26:43.63 ID:KqNWs9d70
いつのまにかもう夕方で、日は沈みかけている。
そろそろ帰らなきゃいけない時間だ。
そんなこと言い出せるはずもないんだけど。
ちらりと時計に向けた視線にちなつちゃんは気付かなかったのか、それとも
気付かない振りをしたのかはわからない。だけど、「結衣先輩、観覧車」と。
以下略



72: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/28(水) 00:27:34.02 ID:KqNWs9d70
夕方だというのに、寒いせいか観覧車に並ぶ列はなかった。
ぽつりぽつりと人が乗っている程度。
他のカップルがいても、ちなつちゃんは繋いだ手を離そうとはしなかった。
むしろ、握る手の力を強くして。

以下略



73: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/28(水) 00:28:22.68 ID:KqNWs9d70
ちなつ「……結衣先輩」

今日一日、私に付き合ってくれてありがとうございました。
ぽつり、とちなつちゃんが言った。
観覧車が、ちょうど一番高い部分に来たときだった。
以下略



74: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/28(水) 00:29:32.03 ID:KqNWs9d70
年末で中々まとまって書ける時間がなかった、明日に終わらすと言って結局数日間放置してしまい
すみませんでした
今夜はここまで


75:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/28(水) 01:27:43.57 ID:P7lNXQPGo

待ってるから


76:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/28(水) 06:43:46.65 ID:ffvC+4h90
まとまった量読めてよかった
またゆっくりと待ってる


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