32:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 02:45:24.12 ID:c4Axoe8J0
杏子にとって今夜の「狩り」は、ちょっとしたハプニングだった。
いつものようにふらふらと買い食いをしていると、目の前を魔女に魅入られたとおぼしき人間が通りがかった。
「狩り」をするつもりはなかったものの、獲物をみすみす逃すのももったいない、そう考えた杏子がこっそりその後をつけてみると、この駐車場まで来たところで案の定魔女の気配と遭遇した、というわけだった。
「そこか!」
杏子の槍が一閃する。2、3体の使い魔が身体を両断されて断末魔の叫びを上げるが、本体に一撃を食らわせることはできなかったらしい。
「すばしっこいヤローだな」
油断なく杏子は周囲に目を配る。
目まぐるしく変化する結界の景色の中から、突然巨大な鋏が現れて杏子の眼前に迫ってきた。
「!」
すんでのところでその攻撃をかわしざま、後ろから槍を見舞う。今度は手応えがあった。
「てめえが本体か……!」
反撃の暇を与えず、一気に決着をつけようと考えた杏子は、そのまま踏み込んで更なる一撃を加えた。
しかし、そこにもう敵の姿はなかった。
「……?」
杏子が槍で突いたあたりの空中には黒い穴があき、やがてそれが爆発的に広がったかと思うと、周囲の光景は元の駐車場に戻っていた。
(ちぇ……)
杏子はため息をつきながら槍をしまうと、変身を解除した。
(逃げられたか)
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