55:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 03:16:26.48 ID:c4Axoe8J0
「屋上で亡くなっていたK君……あと、その少し前になくなったSって女の子のことも知ってるの?」
「そうだよ」
俯いたままMは答えた。
とにかく、これで死んでいった生徒たちの間に一つのつながりが見つかった。
マミはそう考えて、質問を続けた。
「実は昨日も隣町で自殺未遂があったのだけれど……その人はどう?うちの生徒じゃなくて、20代の女性なのだけれど」
「昨日?いや……わかんない。大人の知り合いなんてほとんどいないし」
「じゃあ、あなた自身について聞くわね。思い出すのもつらいかも知れないけど……今朝、何があったの」
Mはうつろな目でマミを見た。
「だから、あたしにもわかんないんだよ。いつもどおりに学校に行こうとして、道を歩いているうちに……なんだか屋上に昇りたくなって」
「そして、手首を切りたくなったの……?」
「わかんない」
少女は両手で顔を覆った。
「思い出せない。なんだか急に自分が自分じゃなくなったみたいになって、頭がくらくらして、それで……気がついたら病院にいた」
(やはり、魔女の仕業ね)
Mの話で、マミは確信した。
だが、だとすると佐倉杏子が倒した魔女はなんだったのだろう。
Mの話が確かだとすれば、これまでに魔女に魅入られた人たちのうち、昨日手首を切ろうとしていたOLだけが彼女と繋がりがないことになる。
昨日の魔女は、では全く無関係な別の魔女だったのだろうか。
魅入られた人間が手首を切りたくなる、という点が偶然一致していたというだけで……。
マミは窓の外を見た。
まもなく訪れるという嵐の気配は、まだ感じ取ることができない。
夏にしては冷たい風が窓の隙間から吹き込んで、静かにカーテンを揺らしている。
部屋の中に目を移すと、テーブルに置かれたリンゴが沈みゆく太陽の光を受けて、病室の床に不吉な長い影を落としていた。
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