124:>>1 ◆weh0ormOQI[saga]
2011/12/29(木) 22:56:48.42 ID:Tke7n+/c0
憤懣の念に低く抑えられた、しかし真摯な声が耳をくすぐった。
背筋に氷を当てられたような寒気と、心臓に火を入れられたような熱が、同時に蠢いた。
「ごめ、なさい」
「謝ってほしいのも事実だが、僕は別の言葉が欲しいんだよ」
「…………まだ。まだ、怖いの。すている、死んじゃわないかって。私の前から、
いつかいなくなっちゃうんじゃないかって」
「……『証明』不足、か。最後の最後で他力本願二連発だからね、無理もないのかな」
「あの、でも」
「ん?」
「怖いけど、こうも、思えたの」
「なんて?」
柔らかな微笑が一度は凍った血液をあたためてくれる。
しかしその表情がときには、自分のためを思って心底から怒りに歪んでくれることを
インデックスは知った。
そんな人の隣に、一生寄り添っていたい。
インデックスはいまだに消えない、そしてこの先の生涯でも永遠に消えてくれないだろう恐怖と、
その想いを天秤にかけた。
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