343:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:14:51.12 ID:ywdKXKa+0
344:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:16:50.00 ID:ywdKXKa+0
ステイルとインデックスの婚約が(必死の抵抗もむなしく)全世界に公表されて早一月。
ステイルは周囲からの『ランベスの宮』移住の勧めを、頑なに拒否して譲らなかった。
正直、自信がなかった。
345:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:18:20.96 ID:ywdKXKa+0
願望丸出しの馬鹿な夢を見ても床をのたうちまわらずにすんだのは、今日という日の特異性に理由があった。
夢が夢でなくなる日。
ステイルが抱いた夢の欠片を、インデックスの持ち寄った夢の欠片と、合わせて一つにする日。
346:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:19:30.27 ID:ywdKXKa+0
だからこそ、幸せだと思えた。
決して越えられないはずの壁を越えるために、下から押し上げてくれた無数の友が、今の二人にはいる。
それはきっと、間違いなく幸せなことなのだろう。
347:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:20:45.31 ID:ywdKXKa+0
苦笑すると、じとりと細められた翠色がステイルの顔面を真っ直ぐに射抜いてくる。
しばし正面から押し合った二つの視線は、やがて根元からしなやかに絡み合う。
ステイル同様インデックスも、呆れ気味に頬を緩めていた。
348:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:21:25.46 ID:ywdKXKa+0
「二十五歳の誕生日おめでとう、ステイル」
349:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:22:08.97 ID:ywdKXKa+0
PassageEX ――HAPPY――
350:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:23:53.40 ID:ywdKXKa+0
バッキンガム宮殿の一室で一張羅――常よりはるかに上等な一品とはいえ、神父服に違いはなかったが――に袖を通す。
本番を目前に控えながら、ステイルは早くも気疲れ気味だった。
351:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:25:14.94 ID:ywdKXKa+0
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「挨拶の時間を設けなくてよかったんですか? 日本からの御友人も、多数お見えだったでしょうに」
352:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:26:32.02 ID:ywdKXKa+0
インデックスは頬を赤らめて抗議しようとしたが、髪を梳かれているため振り返ることさえできない。
愛する人に似ている。
そう言われて悪い気などするはずもないが、なぜこのタイミングで。
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