過去ログ - とある神父と禁書目録
1- 20
61:>>1 ◆weh0ormOQI[saga]
2011/12/27(火) 22:38:41.75 ID:l5SKq28Z0


ステイルは真に狩るべき『魔女』――――『神浄』と向き合った。
それは棒を持って玉座に就いた、鷹頭の神の姿をしていた。


「そういうわけだから、君が僕の倒すべき敵らしい」


術者の手を離れた『神殺しの神』は、一切の反応を示さない。
ステイルにその存在の深奥を理解できるはずもないが、とりあえず『神浄』に自意識は
存在しないようだ。


「悪いね。顕現のための最後の試練が、英雄でもなんでもない凡人の相手で」


自らの凡才も、平運も、誰に言われるまでもなくステイルはよく知り尽くしている。
ステイル=マグヌスの上に奇跡は降りてこないし、勝利の女神も微笑まない。
だが、だからこそ――――


「覚えておけよ、『ホルス』。ステイル=マグヌスの勝利に奇跡はない。僕の勝利は
 いついかなる時でも、確たる根拠と勝算に導かれた必然だ」


人の身で辿りつけぬ境地なら、人を超えろ。
それでも神がなお高いのなら、地に墜とせ。
どこまでも凡人に相応しい、泥臭い、物量作戦。


(最後の最後で借り物の力に頼る、か。こういうところもヒーローっぽくないな)


だが構わない。
そこには大事な人から受け取った、確かな鼓動が息吹いているのだから。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
422Res/296.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice