過去ログ - 死神「こんばんは、しにがみです」
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118: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:24:35.29 ID:yPG//xWJ0
女「……」チラッチラッ
男「?どうかしました?」
女「あっ、その……お、お怪我の具合は…」
119: ◆dUccESCegJM5[saga]
2012/01/07(土) 00:25:45.77 ID:yPG//xWJ0
女「え?」
男「『私なんか』って…別に貴女が悪いわけじゃないでしょう?」
女「……いえ、私が、悪いんです…」
120: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:33:09.22 ID:yPG//xWJ0
男「余計なこと?」
女「『助けて』って……ふふっ…おかしいですよね、幽霊のくせに……死にたくないって、思っちゃったんです…」
男「そんなの、当然じゃないですかっ」
121: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:39:27.48 ID:yPG//xWJ0
男「ただ毎日を生きてるだけで、死んでいないだけ……俺もそんな『幽霊』だったから、貴女の気持ちは分かります」
女「男さん…」
男「それまでの俺だったら、目の前で誰かが困っていても助けなかった…『俺なんかじゃ何もできない』って勝手に思いこんで…」
122: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:40:33.70 ID:yPG//xWJ0
男「偶然でも、気まぐれでもいい。自分の意志でも、誰かの意思でもいい」
「ほんの少し、何かのきっかけがあれば『幽霊』だって『人間』になれるんです」
女「きっかけ…」
123: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:44:23.20 ID:yPG//xWJ0
男「さっき言ってたじゃないですか。『出来ることがあればします』って…」
「それって、"何もしない『幽霊』"ではないってことですよね?」
女「あっ…」
124: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:47:26.00 ID:yPG//xWJ0
男「いやー、俺が買ったケーキ…まあ、一人用なんですけど…」
女「はぁ…」
男「事件のゴタゴタでどこかにいってしまって…結局、食えてないんですよ」
125: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:51:59.02 ID:yPG//xWJ0
女「あ、もうこんな時間…すみません、お疲れのところに長話を…そろそろお暇しますね」スクッ
男「いえいえ、俺の方こそ…帰り道、気をつけてくださいね」
女「はい、それでは…」
126: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:54:42.77 ID:yPG//xWJ0
男「…これは……ははっ、そっか、そっか…グスッ…よかった…」ギュッ
女「…大切なものなんですか?」
男「はい……大切な人からの、預かり物です…」
127: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:57:26.81 ID:yPG//xWJ0
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