過去ログ - 死神「こんばんは、しにがみです」
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120: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:33:09.22 ID:yPG//xWJ0
男「余計なこと?」

女「『助けて』って……ふふっ…おかしいですよね、幽霊のくせに……死にたくないって、思っちゃったんです…」

男「そんなの、当然じゃないですかっ」
以下略



121: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:39:27.48 ID:yPG//xWJ0
男「ただ毎日を生きてるだけで、死んでいないだけ……俺もそんな『幽霊』だったから、貴女の気持ちは分かります」

女「男さん…」

男「それまでの俺だったら、目の前で誰かが困っていても助けなかった…『俺なんかじゃ何もできない』って勝手に思いこんで…」
以下略



122: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:40:33.70 ID:yPG//xWJ0
男「偶然でも、気まぐれでもいい。自分の意志でも、誰かの意思でもいい」
 「ほんの少し、何かのきっかけがあれば『幽霊』だって『人間』になれるんです」

女「きっかけ…」

以下略



123: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:44:23.20 ID:yPG//xWJ0
男「さっき言ってたじゃないですか。『出来ることがあればします』って…」
 「それって、"何もしない『幽霊』"ではないってことですよね?」

女「あっ…」

以下略



124: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:47:26.00 ID:yPG//xWJ0
男「いやー、俺が買ったケーキ…まあ、一人用なんですけど…」

女「はぁ…」

男「事件のゴタゴタでどこかにいってしまって…結局、食えてないんですよ」
以下略



125: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:51:59.02 ID:yPG//xWJ0
女「あ、もうこんな時間…すみません、お疲れのところに長話を…そろそろお暇しますね」スクッ

男「いえいえ、俺の方こそ…帰り道、気をつけてくださいね」

女「はい、それでは…」
以下略



126: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:54:42.77 ID:yPG//xWJ0
男「…これは……ははっ、そっか、そっか…グスッ…よかった…」ギュッ

女「…大切なものなんですか?」

男「はい……大切な人からの、預かり物です…」
以下略



127: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 00:57:26.81 ID:yPG//xWJ0




――
以下略



128: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 01:04:58.03 ID:yPG//xWJ0
死神「貴方は黙って子供たちにプレゼントを配っていればいいんですよ」

「ホホッ、じゃからわしは、ほんの少しの奇跡というプレゼントを彼にしたのじゃよ。彼が運ばれた病院にたまたま名医がいた程度のささやかなものをのう」

死神「そんなの、ただの屁理屈じゃないですか…はぁ、あれだけ面倒を見てあっさり生き返られたら死神としての立場がないですよ…」
以下略



129: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 01:05:44.21 ID:yPG//xWJ0
「フォッフォッ、なに難しいことではない。お主が彼と心を通わせていた間に、わしは彼に奇跡を届けることができた。つまりは、彼を助けたのはお主自身ということじゃな」

死神「……そんなわけ、ないです」

「ホホホッ、照れるな照れるな」
以下略



130: ◆dUccESCegJM5[saga sage]
2012/01/07(土) 01:07:25.43 ID:yPG//xWJ0
死神「はぁ、まったくもう…」

死神「……まあ、どのみち髪留めは返してもらわなくてはなりませんか…」

死神「…その時が来るまで、精一杯生きれるといいですね…なんて」フフッ
以下略



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