過去ログ - 食蜂「本っ当に退屈ね、この街は」
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40:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/25(日) 21:41:15.76 ID:c1MFS++20
心理定規「な……なんで……そんなこと……突然……言われても……」

垣根「わがままなのは承知の上だ。けど、俺とお前の事を考えたら――」

心理定規「あなた、浮気しているんでしょ!」

あまりに大きい声だった為に、通行人から注目が集まる。

垣根「どうしてそう言う結論に至るんだよ。俺は浮気なんてしない。そんな軽い男じゃねぇ」

心理定規「じゃあ……その左腕にまとわりついている甘い匂いは何?」

垣根(左腕の匂い?……まさかあの女の……なんて説明すればいい……)

何の脚色もなしに説明するとしたら「同級生に一目惚れされて、ここに来る前に左腕に抱きつかれた」
としか言いようがない。だがこんな説明をして、今の疑心暗鬼な心理定規が素直に「そうだったの安心したわ」
となるとは思えない。

心理定規「その顔は何か心当たりがあるみたいね」

嘘をついても仕方ない。ここは正直に言うしかなかった。

垣根「えっと、アレだ。
   なんか変な女に一目惚れされて、一方的に左腕に抱きつかれたりしたから、たまたま匂いがついちゃっただけだ。
   神に誓って言えるぜ。断じて浮気なんかじゃねぇ」

一方的に、の部分を強調して言った。神に誓って、とか非科学的な事まで言ってやった。
まあ先の戦争で魔術を垣間見ている2人は、オカルトが全く信じられない訳ではないが。
だがそれらがわざとらしく聞こえたのか、

心理定規「嘘ね。漫画やアニメやゲームじゃあるまいし、そんなことありえない。
     私は信じていたのに……信じていたのに!」

ヒステリックに叫ぶ心理定規。通行人の注目が一層高まる。
どうすりゃいい!?と垣根が悩んでいたところで、

「ちょっとぉ、見世物じゃないんだからぁ!」

星が入った(ように見える)瞳に、背まで伸びている長い金髪。
常盤台を卒業したのにもかかわらず、常盤台中学の冬服を纏い、蜘蛛の巣を連想させるような模様が入った、
レース入りのハイソックスと手袋を着用した『心理掌握』こと食蜂操祈が、いつの間にか君臨していた。
そして垣根達への人々の注目が逸れていく。心理定規も大人しくなっていた。


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