過去ログ - 食蜂「本っ当に退屈ね、この街は」
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503:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/05(火) 01:55:00.91 ID:J/y1HyZg0
絹旗「ここに来た理由はですね……」

と、そこで言葉が止まる。
30秒待っても続きの言葉がないので先を促そうかとも思ったが、もじもじしながらも何か言おうとしているのは分かるので、ここは待つ事にする。

そしてさらに30秒後、意を決したように絹旗は言った。

絹旗「……一方通行に、お礼を言いに来ました」

一方通行「……はァ?」

思わず出た発言から「なんだそれは」的な空気を察知した絹旗は、顔を真っ赤にしながら消え入るような声で言った。

絹旗「だ、だって、一方通行のおかげで『凶暴性』は超取り除かれましたし、何か気持ち悪い変態からも守ってくれたから……」

なんだそんなことかと一方通行は思う。
『凶暴性』を取り除いたと言うが、その『凶暴性』は自分のせいで植えつけられたものだ。
自分のケツを自分で拭いたに過ぎない。
それに一時的には助けたかもしれないが、守り切ることは出来なかった。
上条や土御門が来なければ、目の前にいる少女がどうなっていたかは分からない。
だから彼女がお礼を言う必要も、お礼を言われる資格もない。

当然ながら、一方通行の考えている事が分からない絹旗は、おずおずと尋ねる。

絹旗「あ、あの、超迷惑、でしたか?」

一方通行「あァ?いや、迷惑ってことはねェが……」

彼女がお礼を言う必要も、お礼を言われる資格もないが、言われて気分は悪くない。
お礼をしたいと言うのなら、わざわざ拒む事もない。
ただ気になるのは、お礼を言うだけなんて簡単な事を何度もためらったのはなぜか。

そんな一方通行の疑問を知ってか知らずか、絹旗はもじもじしながら、

絹旗「何でお礼を言うなんてことを何度もためらったのか、超疑問に思っているかもしれませんが、
   その理由は、ただ単に恥ずかしかったからです」

一方通行「あァ、そォ……」

先程の自分の邪推は、当たらずも遠からずだったということか。
絹旗は頬を赤らめて、若干はにかみながら言った。

絹旗「それで、だから、その……超ありがとうございました。一方通行には超感謝しています」

一方通行「あァ、まァ、どういたしまして」

と、直後、

フレメア「大体終わったー?なら皆でゲームしよう。にゃあ」

フレメアが、ドアを思いっきり開け放ち言った。


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