過去ログ - 食蜂「本っ当に退屈ね、この街は」
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72:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/25(日) 22:40:03.62 ID:c1MFS++20
御坂「形勢逆転……ね」

仰向けに倒れている上条の体を、御坂は連続で踏みつける。
腕、脚、腹に胸に顔に――御坂の足が縦横無尽に上条の体を蹂躙していく。
貫かれた左脇腹からは、血が溢れる。

御坂「全く、さ、綺麗事、ばっか、言って、さ、何なの、かなぁ、あなたは、さぁ」

御坂の足は止まらなかったが、上条は力を振り絞って何度目かに来た足を掴んだ。

上条「お前……食蜂だな……御坂の体を……返しやがれ……」

御坂「気付かれちゃった?バレたらもうこのゲームは終了ね。なかなか楽しかったわぁ」

上条「お前が……今まで……御坂を……操って……たんだな……ゲームの……キャラみたい……に……」

御坂「そうねぇ。格ゲーのキャラみたいに操っていたわぁ。言葉とかも私が言わなきゃだから、口癖とか苦労したけどねぇ」

上条「体育の時の……あの涙は……嘘だったのか……」

御坂「嘘と言えば嘘だし、本当と言えば本当ね。恐怖の感情を自己暗示したのよ。
   だから自作自演ではあるけど、本当に怖くて涙したのよ」

めちゃくちゃだ、と上条は思った。

御坂「さて、そろそろ終わりね。御坂さんも、もう限界みたいだしね。
   お望み通り、返してあげるわよ。助かるかどうかは分からないけど、ね」

直後、御坂の体が倒れてきた。上条はそれを受け止める。傍から見れば、抱き合っているようだ。

上条「……御坂……」

一応右手で御坂の頭を触る。異能力を解除した時の独特の音はない。どうやら御坂は本当に解放されたようだ。

御坂「ごめんね……」

上条の耳元で、御坂が消え入りそうな声で呟いた。

上条「御坂……?」

御坂「私が……弱いばっかりに……操られてしまう……どころか……アンタにまで……迷惑……かけて……」

上条「気に……すんな……そんな……ことより……この状況を……何とかしないと……」

御坂「もう……いいの……私なんか……放っておいて……五和さんや……あのシスターや……ロリ教師にまで……
   迷惑かけて……私は……ただの……犯罪者……生きている意味……なんて……ないから……」

食蜂から解放されたとは言っても、操られていた期間の記憶は残るのか。
上条は朦朧とする頭で考える。だがそんなことは、一旦置いておく。

上条「ふ……ざけんな……!」

御坂「え……?」

上条「確かに……操られて……いたとは言え……お前が……やったことは……許される事じゃないかも……しれない……」

けどな、と上条は続けて、

上条「生きる意味が……ないなんて……簡単に言うんじゃねぇ……!
   お前が死んだら……白井はどう思う!?残された人達の気持ちを考えろよ!」

叫ぶように諭す上条の腹からさらに血が溢れる。

御坂「ご……めん……私……私……!」

御坂の頬に涙が伝い、上条の首まで伝った。

上条(もう……無理……)

そこで上条の意識は中断された。


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