239:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage saga]
2012/01/08(日) 01:17:27.89 ID:hECzvffYo
声にならない声が口から漏れ出る。
影の嵐は止んでいた。
影は形を貰い、まるで生きているように木の枝の体を取って蠢いていた。
「撃ち続けろ!」
呆然とするわたしを置いて、杏子ちゃんは地面を強く蹴り飛び出す。
さやかちゃんのところに向かって。
「コイツはきっと、殺される事で体を持って蘇る魔女だ。もう一度殺せばそれで終わる!」
見てみれば、祈りの体勢はやや崩れていた。
杏子ちゃんが進みながら砕いた木の枝は、地面に落ちてもう動かない。
わたしが避けながら矢を撃ち込んで削った部分は、凹んでもう戻らない。
少しずつ影の魔女はその体を減らしていく。
樹木の影は四方八方に伸ばされ、その一部は右腕を失って崩れ落ちているさやかちゃんへと向けられていたけれど。
それも斬り落とされる。
428Res/302.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。