383:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage saga]
2012/01/12(木) 22:22:10.22 ID:Z92gKdK4o
「巴さん、どうやって杏子と、結ばれているんですか」
「……あはは、鋭いな」
「早く、早くリボンで繋ぎ直して下さい!」
「無理よ。私の両手、あなたたちで塞がっちゃってるもの」
それはつまり、杏子の側から巴マミを繋ぎ止めているということ。
杏子が距離の空いた人を捕まえられるのは、掴めるのは、たった一つしか思い浮かばない。
そしてそれは、とてもそういう用途に使うようなものではない。
「そん、な」
「ふふ、コルセット付いててよかった、かな」
「そんなもの、気休めにもならないじゃないですか!?」
早くしなければ。
私たちは巴マミの結び合わせる魔法で繋がっているから、そう簡単に飛ばされはしないだろう。
でも、鎖で繋がれた彼女は、そうはいかない。
時間が過ぎる毎に、気流が私たちを襲う度に、彼女は少しずつ削られていってしまう。
最悪の事態の想像は、とてもしたくないけど、簡単にできてしまう。
その時はきっと、私もさやかも、彼女の上半身と一緒に、どこまでも飛ばされていくだろう。
風が耳元をごうごうと通り過ぎる。
冷や汗は雨と混じり、私の体温を凄まじい勢いで奪っていく。
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