407:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage saga]
2012/01/12(木) 23:13:12.51 ID:Z92gKdK4o
【Side:巴マミ】
近所の花屋で買った花束を抱えて、訪れた先には先客が居た。
同じように花を抱えているのだけれど、その違和感は隠し切れない。
「佐倉さん」
「おう、マミ」
「それ、何」
「見りゃ分かるだろ、花だよ花」
「いや、そうじゃなくて」
「……金無いから、その辺の取ってきた」
「だったらちゃんと摘みなさい。なんで木の枝を折って持ってくるのよ」
彼女が抱えていたのは、どういうことか桃の木の枝。
花としてはやや季節はずれのそれは、それでもいくつかの花をそこに咲かせている。
ここは墓地。
見滝原を離れるのならその前にと、パパとママに花を供えに来た、のだが。
ちょっと憂鬱な気分は、どこかへ吹っ飛んでしまった。
「いいじゃん、別に」
「半分あげるから、半分よこしなさい」
「ああ、ありがと。やっぱ種類は多いほうがいいよな」
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